魔法の花屋さん
作者: 夏姫 みの   2009年05月06日(水) 13時42分01秒公開   ID:GyHdRp8fZOM
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第1話 彼岸花ひがんばなの再開




 それは、ある晴れた春休みの初日。少女は開店準備をしていた。「OPEN」と書かれた木の札を、ドアのフックの部分にかける。

「うん! これでよしっ!!」

少女は張り切って言った。その少女は名は……。


 私、草波くさなみ るかな。この四月から小学六年生。が、しかし、私には秘密がある。それは後でわかるよ。


シャララーンとベルの音がした。お客様だ。


「すいませーん。ココは、なんでも願いを叶えてくれる、魔法の花屋さんと噂で聞きましたが……」
「はい。魔法の花屋さんです、なんのご用でしょうか?」

 ……そう。ここは魔法の花屋さん(の本店)。そして、この私は店番をしています。お父さんとお母さんは、ほかの魔法の花屋さんの店長さんにアドバイスや手伝いをしていてとても忙しい。なのでほとんど毎日、私が店番です。
 え? つまらなさそう? 全然つまらなくないよ。だって綺麗で不思議な花がいろいろあるから。学校で授業を受けているよりも、こんな風に人と接したり花を売ったりするのが私は好きだしね。
 話を戻そう。女性のお客様が緊張しながら入ってきた。その人は青い瞳、茶色い髪でおだんごにしている。年齢はだいたい二十代ぐらいだ。




⇒To Be Continued...

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