魔法の花屋さん
作者: 夏姫 みの   2009年05月06日(水) 13時42分01秒公開   ID:GyHdRp8fZOM
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―自分の部屋

私はヨロヨロとしながら上着をハンガーにかけ、ベットに横になった。
 私は、眠くて眠くて仕方が無かった。疲れとたぶんあの夢のせいで眠れなかったこととかで…。そして目をつぶってしまった。







「あ…また、あの夢の続きだ…」




 あの夢の続きとは、昨日、見たばっかりの夢だった。
 確か昨日は看護師さんと一緒に歩いてたっけ…。今は何をしているのだろう。
私は怖いけどなぜか気になる。もしかしてスリル感とか…あの時、味わってクセになっちゃって…あぁ…。
そして、私は二年ぐらい前の私の部屋に行った。

「失礼しまーす」

私がそういったとき

「あれ? 看護師さん勝手に戸が開いてるよ?」
「えっ……。ほんとだ、開いてる……。何でだろうね?」

るかなは驚いた。自分の姿が見えないからだ。


(まるで透明人間みたい! すごい! でも……)


 二年前の私は、何かのトレーニングをしていた。記憶と発音? のトレーニングだ。そのときもまだ、包帯が取れてなかった。たぶん、大量に出血をしたんだろうか?

「失礼します。草波さんは…」

男の子の声がした。私はこの声に聞き覚えがあった。あの、香さんのお店の子だ。

「あれ? 薫くん!」

二年前の私はパアッと表情が明るくなった。

「大丈夫?」
「うん、このままトレーニングしていれば大丈夫だよ」



はっ……。



 今日は怖くなかったけど、なんとなく記憶喪失の原因がわかった気がする。たぶん飛び降りたのかも……。


それよりも、また見てしまった。

                     もう二度と見たくなかったのに。


そのときの私は、ほんの少しだけど、あの男の子の記憶が思い出せたんだ――……。










⇒To Be Continued...

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