魔法の花屋さん
作者: 夏姫 みの   2009年05月06日(水) 13時42分01秒公開   ID:GyHdRp8fZOM
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第6話 矢車草《やぐるまそう》の幸福



公園には私、一人しかいない。私は、息抜きとしてここにくることが多い。


「なんか、この一週間でいろいろあったなぁ…。」


るかなは目をとじて、この一週間を振り返ってみた。



まず、かおりさんに出会ったこと。




 おだんごの髪と元気な感じが、今でも印象に残っている。この出会いが、私の物語みたいなものの始まりだった。



次に、記憶喪失のこと……。




 あれはすごいショックだった。それに、香さんの息子の薫くんに、迷惑かけて…思い出すだけで、『あんなこといわなければよかったな』と思う。後、これが自分の人生を大きく変えた時だった。そのことを自覚しなかった時期があったりした。



最後に、夢とその後のこと……。




 夢でいろいろ教えてくれた。誰が教えてくれたのかはわからないけど、忘れていた記憶喪失だった私のことを教えてくれた。そのおかげで今は、薫くんとうまくいってるし、家族ともまた、幸せな日々が戻っていった。


そう思ったとき、暖かい春風が吹いてきた。木がザワザワザワとゆれている。もう少しで桜も咲きそうだ。
 私は目を開けた。そして、大きく深呼吸をした。なんだか、やる気が出てきた気がする。

「もう、戻ろうかな。お客様もお待ちしてると思うし」



ここは魔法の花屋さん。







花一つ一つに、不思議な力が宿っている。








いいえ、ご遠慮なくどうぞ。









不思議な不思議な魔法のお花屋さんへ――。






End





⇒To Be Continued...

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