でこ・れーしょんっ!
作者: 夏姫 みの  [Home]   2010年10月11日(月) 14時30分47秒公開   ID:CWWU7A72x.k
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 ため息を散々ついた今日の放課後。制服姿で寄り道はダメなので、急いで服に着替えてせいの家に行く。
 星の家は歩いて三分もすれば着くのだ。私の家の二階から大きいお城……豪邸みたいな部屋が見える。とにかく大きい。



ピーンポーン……。


 インターホンの音が鳴る。星の家は不審者じゃない限り、自動で門が開くのだ。門のどこかにある隠しカメラみたいなので二十四時間、監視してるらしいけど。
 やっぱこういうの見ると金持ちだなぁーと改めて思う。……昔は、そんなこと気にせずに星の家で遊んでいたが。
 ギィ……と音を立てて、門が開いた。お庭が綺麗。もう秋だから、きっと花畑はコスモスがたくさんになるんだろうな。


「お邪魔しまーす。星も着替えてたんだ」
「まあね」


 星はパンクファッションに身を包んでいた。似合うっていえば似合うけど……なんか絶対女の子意識してる感じがする。そんなことより……


「クッキーは!? クッキーどこ!?」
「家にあるから」
「家にだーっしゅ!!」


 私は星の家――というかお屋敷に入った。そして星のお母さんにご挨拶をしてクッキーをほおばった。


毎回、家に来るたびに本当によく食べるよねぇ……らんちゃん」
「掃除機みたい」
「クッキーが食べれるだけでいいんです! おいしー!!」


 星のお母さんが「うわぁ……」といいながら私を見る。星も変な例えをしながら驚いてる。掃除機って失礼なっ。ブラックホールのほうがかっこいいし。
 本当に余り物っていいね。「残り物には福がある」っていう言葉、まさにその通りだと思う。毎日だと飽きるから一週間に一回は、このクッキーは食べたい。



数分後……。




「またクッキー食べにきてねー」
「はーい!!」




「デコ勝負、楽しみにしてるから」




 ……はっ! デコのこと忘れてた!! やばいやばいやばいやばいやばい!!!! ついさっきまで「クッキーをほおばっていて幸せー!!」な感じだったのに、いきなり現実に戻った瞬間だった!!
 とりあえず……なんか思いつかないとマズい!! 期限に間に合わない!! と、思って私は急いで100円ショップに行ってボールペンを買っておく。



そして走って家に帰った。






⇒To Be Continued...

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