でこ・れーしょんっ!
作者: 夏姫 みの  [Home]   2010年10月11日(月) 14時30分47秒公開   ID:CWWU7A72x.k
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 そして最悪な状態が二週間も続いた、ある日の学校。


らん、聞いたよ!! 水野みずのくんと勝負するんだってー?!」
「え?! もう勝負のこと広まってるの?!」



 クラスに私とせいがデコ勝負することが、いつのまにか広まっていた。


「あったりまえじゃない。もう全校中が注目してるんだよ?! この勝負っ!!
「はぁ?!」


 クラスだけじゃなくて、全校にも広まっていた。ウソ……とでも思いたい。


「あ、欄! 調子はどう?」


 ああ。私がの○太くんだったら、会いたくない奴に会った……。


「星……」


 この子が水野 星。例えるとジャイ○ンみたいな奴だ。いや、別に本家ジ○イアンみたいな感じじゃなくて顔もよし、頭もよし、運動神経抜群、お金持ち、趣味は私と同じデコ。……という

ジャイ○ンの中でもパーぺきなジャ○アンだ。

 そして私の昔からの友達。まあ友達だなんて普段は思いたくないけど。


「その顔は……全然ダメってこと?」
「そうだね。そのとおりだよ。ジャイア○的な星さん


と、返してやった。


「へぇ……。全然ダメ、か」


 星はニヤリとして言う。言い返したいけど、言い返せない。やっぱり自分で勝負を受けたわけだし。


「あ、そうだ。今日、僕の家に遊びに来ない? 母がクッキー昨日、趣味で焼いてたら作りすぎたんだって。家に食べにこない?」
「え」

 星の家か……。中学一年生以来かも。でも私、正直言うと……




甘いものにはマジで目がなぁぁぁあああい!!!!!!



クッキー?! 行く!!」
「わかった。じゃあ、放課後で」
「おっけー!!」


 と、あっさり


「クッキー」という四文字の言葉だけで釣られてしまった。


 はぁ……。私って本当に軽い女だと思う。そうしてる暇があったら、デコをやらないとダメじゃん。……はぁ……。今なら、ため息が人生初の千回は迎えられそうな気がする。



はぁ……



はぁ……



はぁ…………。





ため息つくと幸せが逃げていくっていうけど、どうでもいいや。




はぁ……。






⇒To Be Continued...

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