でこ・れーしょんっ!
作者: 夏姫 みの  [Home]   2010年10月11日(月) 14時30分47秒公開   ID:CWWU7A72x.k
【PAGE 13/24】 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24]




 デコ勝負を終えた帰り。私とせいはクタクタに疲れていた。


「楽しかった? デコ勝負」


 星に言われ、私は


「そうだね。楽しかったといえば楽しかった」


と返した。


「そういえば、告白の返事……あれは考えておく」
「え?」


 え、忘れていた!? ……なんなら言わないほうがよかった……。


「一ヶ月前にした、あの約束」
「あー。……って、考えておく?!」



 やっと思い出した……か。鈍いって言えば鈍いと思う。


「とりあえず、そんな返事。保留ってことで。私が勝ったからいいでしょ
「……」


 無言になった。なんか、きまずくなった。






「あのさ、らん。こんなこと言うのも今更アレだけど」
「?」






 しばらくしたら星は口を開いた。私は頭に?マークを浮かべる。






「あのルール。実はウソだったんだ……」






ポロリと星から出た言葉。


へー。そうだったんだ……って、えっ?! ちょっと、星!! なにこの超展開!!」


 ちょっ、何?! 今まで私が少しだけときめいてたのってウソ?! ちょっと!! 何この展開!!


「落ち着いて…」
「落ち着けるわけ無いでしょ!! ウソ……全てがウソ……ああああああああ!!!!


 もはや私は壊れかけている。ううん、完全に壊れるまで後一分だと思う。


「今までごめん。アレは欄が参加するために仕組んだウソ」
「!?」



……星よ。女を騙すってことは、どれだけ罪が重いかわかる……?





 もし私と星が夫婦だったら、いつかのことでも夫婦でいる限り星が慰謝料を払わないとダメなんだよ?





妻を精神的に苦痛させたからね……。法律で決まってるんだよ……?






「ら、欄……怖い……」
「罪が重いんだよ? 星くん。ふふふふふ……」
「い、今で罪の重さを知ったから」

「そんな瞬時に知れたら私もこれだけ怒らないよ……!!!!」


 私は正直言って怒りがこみ上げてきた。最悪だ。



「じゃ、じゃあ……ケーキがうちにあるから、それ食べてくれない?」



 ケーキ……ケーキ!? 見事に私はてのひらを返した!! うん、ケーキなら仕方が無い! そう、ケーキなら仕方が無いんだ!! ケーキ! ケーキ!!


「ウソ! マジで?!」
「うん。昨日の残り物だけど。捨てるのはもったいないから食べて、だって」
「うっそーーーーーっ!! 行く!! 星の家に寄ってく!!」
「じゃあ後で」





………………。









やっぱりケーキという三文字で釣られるんだね、私って。









軽い女だ……。







⇒To Be Continued...

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集