ジュエルプリンセス 第11話〜第15話までの総集編
作者: 夏姫 みの   2009年09月12日(土) 12時45分46秒公開   ID:bkWoewa3Plc
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第13話 有紀くんと私





―そして月曜日の朝


「はーぁ、昨日は眠れなかったー……」

そもそも、何であんな夢を見るのかなー? 見ている自分が不思議。




「これはただの記憶喪失じゃないの」





はっ……





その記憶だけが私の頭をよぎる。私がうつむいてるときだった。

「姫様、一緒に教室まで行きましょう」


……? この声は……?


「ゆ、有紀くん!! う、うん。教室までね」

そして私たちは教室まで行くことになった。


さっきはびっくりしたー…。有紀くんだったんだ。



……あのこと、言ってもいいかな?



優しくて、ジュエリーチェンジのことを良く知っている有紀くんなら……。


「あ、あのさ、有紀くん」
「何でしょうか?」
「……」


言おうとしても、どうやって言ったらいい?











ストレートに言う?


気が弱そうに言ってみる?


それとも、やっぱりやめとく?










「姫様? 気分でも悪いんですか?」

有紀くんにそう言われてはっとした。

「な、なんでもないよ!! 気分も悪くないよ!!!」
「そうですか。ならいいんですが。せめて、無理はしないでくださいね?」
「うん。あ、りがと」

気がつくと私たちは校舎の中に入っていた。

 私は1−Bの下駄箱に靴を入れた。有紀くんが待っているから早く行かなきゃ!!

「じゃあ、ここで」
「うん」

私たちはそれぞれの教室に行った。





―中休み



頭が疲れた。





 いくら成績が良くても、数学と体育だけはダメだから……って、元々大人だから簡単だったのかな? 数学と体育以外は。後、小学生の頃も90点以下は取らなかったような……。

「はーっ……大人かー」

私が机に頬をつけたときだった。そこには、鳴課ちゃんがいた(なんだか懐かしい人 by作者)。

「大人がどうしたの?」(って、いうか私のこと、完全に忘れられていたような……)
「えっ! ううん? 大丈夫……なんでもないよ!!」
「なんだか、怪しいなー……。まっ、私には興味がないけどね。でも、どうしてそんなに落ち込んでるの?」

鳴課ちゃんに聞かれたとき、私はドキッとした。




「あ、なんか数学が難しくてテストの時どうしよう……って思ってただけだよ?」
「えーっ。叶氣ちゃんなら成績優秀だし、大丈夫だと思うんだけどなー…。私は数学得意だから、わからなかったら、いつでも聞きに来てね!!」
「うん……」

そして、鳴課ちゃんは笑顔で、私の所をはなれて行った。

…………って私、






(本当は)大人なのに、年下の子に教えられるのってかっこ悪くない?






 あーもう、どうすればいいんだろう。さっきはとっさに嘘(半分はホントだけど)ついてしまったけど、取り消すことなんて無理だよね。
 でも、中学生っぽい感じで演技し続けよう。大人っぽく振舞ったら、(元々)大人だってばれてしまうかもだからね。
 と思っているとき、三時間目が始まるチャイムが鳴った。




⇒To Be Continued...

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