ジュエルプリンセス 第11話〜第15話までの総集編
作者: 夏姫 みの   2009年09月12日(土) 12時45分46秒公開   ID:bkWoewa3Plc
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 私は待ち合わせ時間三分前に到着した。まだ来てないようだね。三分前だし。少しだけベンチで休んでよう。
 叶氣はベンチに座って、ケータイを開いたその瞬間…




「叶氣! ごめん、待った?」




陽が来た。私は一瞬ドキッとした。

「う、ううん。全然、待ってないよ。い、今来たばっかり!!」

声が緊張して、上ずってしまう。

「そう? なら、良かった。じゃあ行くか!」
「どこへ?」

私は気になった。どこへ行くのかが、さっぱりわからなかったからだ。


遊園地! 定番だろ?」
「うん」

そうだけど……思いっきりデートみたい!! って、どこかの私は思ってる。



少しは期待していいよね?




や、やだっ!! なんで私、こんなことを考えてるの? デートじゃないよ!!

「じゃあ行くぞ」
「へっ?」

 私は強引にも、陽に手をつながれた。どこからどうみても、町の人からは「可愛いカップル」に見られるだろう。





 しばらくして、強引に手をつながれて遊園地まで来た。な、なんだか、ほかの人に見られているから、恥ずかしくてドキドキしている。


「陽、手をつないだままだけど」
「別にイヤだったら離してもいいんだけど? それとも迷子になりたいのか?」
「えっ……?」


って、迷子になりたくないからイヤだけど。遊園地はすっごい人ごみ。確かに迷子になりそうな感じ。


「あっ! ジェットコースター乗ろうぜ!」
「う、ん」





うっ……怖い。じ、実は私




絶叫マシーン、苦手です。



 絶叫マシーン、これで乗るのが二回目。一回目は一年生の頃、家族で乗って、大泣きしたことが今でも鮮明に覚えている。




そして、あの頂上まで行って……




「イヤーーーーーーーッ!!!!!!」



もう助けてー!!! ダメーーッ!!! 泣いちゃうよーー!!!!!!!!

(作者も絶叫マシーン苦手です by作者)






「なんだよー。イヤだったら、最初から言えば良いのに」
「ごめんなさい……言いにくくて」
「まあ、いいや。次はどこに行く?」


陽に聞かれた。私は一瞬迷いながらも

「私が選んでいいの?」

と言った。

「ああ」
「こっ、これ…」


 私が指をさしたのは、遊園地の中にある水族館だ。これは、私たちが持っているパスポートで入場できるらしい。

「ふーん。じゃあ、行くか」







しばらくして水族館にいた。



「わあ……っ! すごーい!!」

 私は、水槽に手をつけて言った。たくさんの魚が大きな水槽にいる。まるで海の中に入ったよう。


「この魚デカッ」







……陽がこんな風に誘ってくるのは初めてだ。




一体どうしたんだろうか?




何かあったんだろうか?




でも、私には何かあったように見えない。






デートみたいなのを終えた夕方。私たちは夕日を見ていた。


「あー、疲れたな」


陽が言う。私は無言だ。

「あの……さ。陽、どうして私を誘ったの?」

私は、おそるおそる陽に聞いた。

「生徒会はたまに息抜きも大切だろ? だから、誘った」
「じ、じゃあ、桃奈ちゃんと有紀くんも誘えばよかったじゃない! 四人で行けば、楽しいのに」
「それもそうだけど、四人で行くと疲れるから」
「そう……なんだ」



私は少し、心がズキッとした。



 陽が私を誘ったのは、デートじゃなく、息抜きだったんだね。少し期待してた私が、バカだよ……。てゆうか、期待しなければよかったのにね。

「でも叶氣と一緒にここに来れて良かった」
「えっ……」

 赤色の夕日が陽を照らす。なんだかすごく胸がドキドキしてる。もしかして私は……。


「もう、帰ろっか」
「う、うん」


私たちは手をつないで待ち合わせ場所に戻って、別れた。





家に帰る途中、ある人とであった。それは…


「昨日ぶりね。姫様……いや、草柳 叶くさやなぎ かなさん」
「く、草柳 叶? 誰それ」


「貴方の本当の名前よ? あの生徒会から聞いてないのかしら?」



「えっ?」




私は頭が真っ白になった。草柳 叶って……私のこと?





⇒To Be Continued...

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