いろいろダイアリー 夏姫の誕生日Special
作者: 夏姫 みの  [Home]   2009年07月28日(火) 20時14分15秒公開   ID:I3pQytENAQc
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この時から歯車は










――汝の存在を汝は知っているだろうか?




「私の……存在?」




一人の少女は答えた。その少女は茶色い髪、まるで海を見ているような青い瞳だった。





――その存在は……宝石の…姫様




はっ!!




「ゆ、夢?」


その少女は不思議に首をかしげた。朝日の光を浴びながら。
 少女の名は草柳 叶氣くさやなぎ かなき。その姿は、どこか外国に売ってそうな、お人形のようにかわいらしく、誰からも信頼される小学6年生だった。
 そういえば夢の中で宝石の姫様ジュエルプリンセスって言っていたけど、なんだったんだろうか。どっかで聞いたことが、あるようなないような……。


「そのどっかが思い浮かばないんだよねー。私って記憶力ないのかな?」


まっ、そんなことよりも速くしたくしなきゃね。
私は下へ降りた。





☆    ☆    ☆





「おっはよー!」

有理ちゃんが明るい声で発言する。

「うん、おはよう……」
「? どーしたの? 浮かない顔して」

有理ちゃんは、私の表情に気づいたらしい。

「ヘンな夢をみたの」
「ヘンな夢?」

私はうなずく。そして、今までのことを話した。

「ふぅん……それはヘンだねー」

有理ちゃんも同情する。

「うん。なんだか怖いの」
「……」

有理は黙り込んだ。そして

「――何か大切なことを伝えようとしてるんじゃないかなぁ?」
「えっ……?」


私は少し驚いた。大切なことって、何?

「それはわからない。でもね、きっと将来のことやこれから起こることを伝えてるんだと思うよ」

有理は微笑んだ。
叶氣は、わからないけどなんだか納得したような感じがした。



☆     ☆     ☆



「ねえ、日向くん。宝石の姫様ジュエルプリンセスって本当にいるんですの?」

桃奈が質問する。

「いるんじゃないか? たぶん、そのうち会えるんじゃない」
「どうしてそんなことが……?」

有紀が質問する。

「それは……

                   その人に会ったから

「本当ですか?」
「ああ、また会えるんじゃないか?」



たぶん、きっと――……


                                             おわり



おまけぺーじへ! (作品の裏とかいろいろと。全3ページ)



⇒To Be Continued...

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