いろいろダイアリー 夏姫の誕生日Special
作者: 夏姫 みの  [Home]   2009年07月28日(火) 20時14分15秒公開   ID:I3pQytENAQc
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手から感じる温もりは





姫様プリンセス

「何? あ、有紀くん」


 ボクは空上 有紀。普通の中学校生活を送っています。
 何気なく姫様を呼ぶ。姫様プリンセス――草柳 叶氣さん。彼女は、生徒会の会長でとてもキレイなお方だ。海のような青い瞳、真珠みたいな白い肌、明るい感じの茶色い髪……やはりキレイ。















――そんな姫様にボクは、恋をしている













片思いのままですが。






「姫様は好みのタイプの人とかいるんですか?」





そう発言したとき、ボクは胸が少しズキッとした。


「え? ふふっ、うふふふふっ!」


 可愛らしく笑う。ボクは、何かへんなことでも言ったのだろうか?


「どうして笑うのですか?」
「いや、有紀くんがそんなこと言うなんて、めったにないから少し驚いただけ」
「そうですか」


彼女は少し、頬を赤く染めた。


「私の好みの人かー……。特に無いけど『優しい人』かな?」





優しい人……





「その、えーっと……特にないから安心して。例えばの話だから」
「そうなんですか」
「うん。生徒会の皆も優しいし、私が新しく生徒会に入ったときも、優しくしてくれたし。うれしかったよ」





満面の笑顔で言う彼女が素敵だ。






ギュッ……





「え……有紀くん?」


ボクは姫様の手をいつのまにか、しっかりと握っていた。


「……姫様。ごめんなさい」
「ど、どうして謝るの?」




それは――















もう姫様には

            日向くんがいるから






理由は言えなかった。







でも、







手から感じる温もりは



(すごく温くて、ほんわかな熱が伝わってくるようだった)




⇒To Be Continued...

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