ジュエルプリンセス+クリスマススペシャル!
作者: 夏姫 みの  [Home]   2010年12月24日(金) 15時31分29秒公開   ID:CWWU7A72x.k
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☆サンタさん会議




「ねーねー!! 姫様プリンセスって、サンタさん信じる?」
「うーん……。正直あまり信じてないほうかな」

 クリスマスの日の五十嵐いがらし家の会話だった。なんでこうなったのかと言うと、前日に詩羽しう「うちの家でぱーちーやろう!! ぱーてー!!」と生徒会で提案したのである。
 だから今、叶氣かなきたちが見事なクリスマスの飾りつけをした五十嵐家にいるのだ。飾りは後片付けが大変なぐらいある。
 
「あー。どっちかっていうと、オレもかなぁ」
「あら、私は信じますわよ」
「まあ僕も信じるほうですかねー。姉さんと同じです」

 桃奈ももなよう有紀ゆうきが言う。詩羽は桃奈と有紀の意見に対して「だよね! だよねぇー!!」と返す。


「僕は信じてないけど。昔から」
「まーた、お兄ちゃんはプレゼントがもらえないからって、そう言うんだぁー」


 詩羽は不満そうに兄の秀に言う。しゅうは無言だった。


「あのねっ!! 地図で見れば、クリスマス島っていうものがあるのっ!! そこは南極に近くて、とっっってもさむーいトコからサンタってくるんだよっ!!」


 詩羽がそう言うと、叶氣は「へぇーっ……」と言う。桃奈は紅茶を一口飲んで、こう言った。


「そういえば、サンタさんって保険に入ってるらしいですわね。後、妖精を雇うお金とかもあるらしいですわ。一番経費がかかるのは、もちろんオモチャで、100億円以上するんだとか
保険はなんか現実的だね!! サンタさん」
「何の保険なんでしょうか? そして妖精を雇うとか……」


 桃奈の発言に叶氣と有紀がツッコむ。


「日本での公認サンタさんって、パラダ○ス山本さんだったっけ? ミュージシャンの」
「なんか面白い名前。そんな人がサンタさんなんだぁ! ミュージシャンがサンタさん……。カッコイイ!! サインほしい!!
「か、カッコイイのか、な?」


 叶氣他、ほぼ全員が苦笑。そのとき秀が何かに気づいたように「あ」と言う。


「詩羽は電話した?」
「ほぇ? 何を??」


「サンタさんに電話」


「うっそ!! したぁぁぁぁあああああああいいいいいいい!!!!! パラダイ○山本さんに、つながるの!?」


 その秀の発言に興奮気味に詩羽は言う。嬉しくて、飛んだりはねたりしている。


「いや、違う。アメリカのサンタさんに」
「……なぁーんだ。パ○ダイスさんじゃないんだ。で、何? サンタコールって」
「……なんかアメリカで昔、サンタさんの電話番号が載っていたんだけど、それは偽物だった。っていう話。だから昔、父さんから聞いて信じ込んで電話したかなとは思ったけど」


 秀はサラりと言う。「じゃあ偽物の電話番号に電話をかけたら、どこにつながるんだ?」と、陽は言う。


アメリカの何とか機関の一番偉い人につながるらしい。それで「サンタは今、北に○度、南に○度にいる」と答えるとか」
「へぇー。なんか無駄に優しいけどさ、小さい子にはわかりづらいな」


「確かに……」「そうですわねぇ」と、叶氣と桃奈は言う。


それが始まりで、サンタさんがいる場所を中継するサイトがある。七ヶ国対応サイト。……ちなみに戦闘機とかでサンタの居場所を追ってるらしい。アメリカでは
「マジで?! 尾行してんのかよ?!」
「すごいですね……。アメリカって」

 詩羽は「お兄ちゃん詳しい!」と言った。「アクセスしてみようかな。今日」と叶氣が言う。


「あと僕、今日テレビでみたのですがサンタさんは身長170cmで、体重118kgって言ってましたよ」
「うはwwwww メタボwwwwww」
「まあ、サンタと言えば太っているって感じだけどな」

 詩羽と陽は言う。


「サンタさん来てくれるかな? いい子にしてたし!!」
「本当にいい子にしてた?」
「してたもんっ!!」


秀の問いかけに詩羽は、うなずきながら言った。

「でも……。私は小学五年生からサンタさん来なくなったけど」
「Σ(゚Д゚;エーッ! まだ子供なのにぃ?!」
「うん。だから、いい子にしていても100%来るってワケじゃないと思うんだ」
「そうですわね。私も小学六年生から来なくなりましたわ。あの時は、親の手伝いとかも必死でやりましたのに。でも、信じているのですわ」

 叶氣と桃奈が言うと詩羽はしゅんとした顔になる。


「そっかぁ……。サンタさん……来ないんだね」


今にでも泣きそうな顔になる詩羽。みんなは大慌て。

ちょっ、詩羽!! 泣くな!! いや、詩羽はいいことしたから来るって!!」
「そうだよ!! 私たちに協力してくれたりして、とっても嬉しいし! いい子だったよ!!」
「兄からしては、まずまずいい子だったし」
「落ち込まなくていいのですわ!! 皆さん、いい子だって言ってますし、絶対に来ますわよ!!」
「もし来なかったら、生徒会のみんなが何かプレゼントしますって!!」


 詩羽以外は慌てながらも、有紀の言葉にうなずく。

「みんなぁ……。ありがとう……!! 詩羽たん元気100倍になったよ!!」
「おー」

 詩羽はいつものテンションに戻り、叶氣たちは棒読みで「よかったねー」「よかったよかった」と会話する。




「んなわけで、今日は食べて食べて食べるよーーーーーーーっ!!!!!!!!」




「ああっ! 僕のケーキが……」
「私のフライドチキンが……」
「どんどん詩羽さんのお腹に……。…………ふふふふ」
「桃奈!! ……まさか……大食い的な意味で覚醒したか?
「これは……とんでもないことになりそう」



「私も食べますわーーーーっ!!!!」



「ぎゃーっ!! 桃奈ちゃんーーーーーっ!! 今日は大食いキャラNGだよ!!」
「桃奈先輩には負けないんだからねっ!!」
「望むところ、ですわ♪」
「桃奈……」
「姉さん………」
「……」



そんなわけで、ジュエプリ生徒会のクリスマスをお送りしました。 by作者


「今、大変お見苦しい光景がっ!! 桃奈ちゃん、詩羽ちゃん。クリスマスは聖なる日だから、綺麗に食べよう?」
「あら? 綺麗にカラですわよ? フライドチキン」
「そういう意味じゃないってばーーーーーーーっっっ!!」




End





⇒To Be Continued...

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