どれCry Lovers? 千里の道も一歩から! | |
作者: なぁび 2009年09月11日(金) 00時08分42秒公開 ID:sw0xlSukK4E | |
* * * 「――…で、(僕は何を間違ったか押して押して)そのまま押しの強さに負けて付き合ってくれることになったんだよ」 「あの頃の貴方はしつこかったわよ」 「結局お父さんの粘り勝ち、ってわけね」 瑠姫が背もたれにもたれかかりながら言った。 「好き好き言ってくれる人ってなんか嬉しいよね。ストレートで」 緋月が言った。 「そうでもない。嬉しくない。TPOをわきまえてくれないとな」 「えーでも愛されてるって感じするじゃん。お母さん愛されてたんだね」 遥が振り向くと、向かい合った千里と美津子の姿。 「懐かしいな。そんなこともあったね」 「えぇ、あったわ。私が何度言っても貴方聞いてくれないんですもの」 なんだかいいムードだ。このまま放っておいてあげよう。 4人はそっとキッチンを出た。 ちなみに瑠姫が向かった場所は。 「ねーね、修ちゃん、お父さんってお母さんの犬だったんだって」 「は?」 「うん、それがね、さっき二人の馴れ初めを聞いたんだけど…」 全て修に話していた。 翌日。 「さて、朝ご飯作るかな…ってお母さん?」 「あんの千里…! 朝一で逃げやがったわね…!」 昨日までのあのムードはどこへ行ったか、父・千里は朝一で外国へと逃亡したらしかった。 どうしても頑固で振り向いてくれない、そんな彼女に恋しちゃってる貴方。 千里の道も、一歩から、ですよ。 ゴールまでは二人で歩いていこうか。 どんなに遠くだって、君と一緒ならきっとすぐだよ。 「くれぐれも、選択を間違わないようにね! …僕みたいに」 by 千里。 |
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