どれCry Lovers? 千里の道も一歩から! 
作者: なぁび   2009年09月11日(金) 00時08分42秒公開   ID:sw0xlSukK4E
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 「へ? あんたって私のこと好きだったわけ?」



 千里は真っ赤なまま頷いた。



 「ふーん…それで自ら犬に…」



 おもむろに美津子は立ち上がる。そしてつかつかと歩み寄ると
































 「犬の分際で人間様に告白たぁいい度胸だ! だが犬と人間が付き合えると思うか!!」




 これが告白の返事だった。


 場が一気に白ける。






 さすがにこれで千里もあっさり引き下がってくれるだろう――だがみんなの考えは甘かった。


















 次の日から千里の猛アタックが始まったのだ。




 どうせ胸の内がばれてしまったのだから、としつこいくらいに美津子に迫った。







 ある時は山ほどの恋文ラブレターを送って。


 ある時は何度も何度も思いのたけを言葉にして。


 ある時は知らないうちに傍にいて。


 ある時は心の支えになってくれていて。


 ある時は自分の分まで仕事を請け負ってくれていて。


 ある時は――…。












 「だからなんで私の傍にいるんだ! いい加減あきらめたらどうなんだ?!」



 「嫌です…だって僕は貴方が好きなんです。それに、まだ貴方から返事、もらってないし…」



 そろそろ飽き飽きしてきた頃だった。


 しかしそこまで熱中してくる奴も珍しい。



 「それって、まだ僕にもチャンスはあるんでしょう?」


 「…だったら…」



 こうなったら。美津子は心に決めた。









 「私を嫌いになるように躾けてあげるわよ! 私の犬なんだから!」








⇒To Be Continued...

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