ジュエルプリンセス 第6話〜第10話までの総集編
作者: 夏姫 みの  [Home]   2009年09月05日(土) 11時41分54秒公開   ID:bkWoewa3Plc
【PAGE 6/11】 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]




 放課後は、生徒会特別室で行われる会議に行かなければならない。特に、私は姫様プリンセスなので、必ず毎日の放課後に行かなければならない。でも自分が姫様だなんて自覚して無いけどね。
 そして、大きな扉を開けた。


姫様プリンセス、どうぞこちらへ」

 生徒会 副会長の空上 桃奈そらかみ ももなちゃんが案内してくれた。桃奈ちゃんは、お嬢さまっぽい感じの女の子で、この中学のアイドル的存在。
そして、私は席に座った。そのとき

姫様プリンセス、紅茶をお持ちしました。熱いうちにどうぞ」
「あ、ありがとう」

 さっき話してた子は、生徒会 書記の空上 有紀そらかみ ゆうきくん。有紀くんは桃奈ちゃんの弟で、いつもおいしい紅茶を入れてもらっている。ちなみに今日はストレートティーだ。

「あー疲れた。今日の議題は?」
「まあ、いろいろと……ですわ」

 そして、遅れて入ってきた子は生徒会 副会長の日向 陽ひなた よう。陽は私の親友で、よき理解者でもある。

「日向くん、紅茶です」
「ありがと、有紀」
「さて! 全員そろったところで、会議を…」


「待って」


桃奈ちゃんが言う前に、私はそう言った。その言葉に皆は驚いた。

「どうしたんだ? 叶氣」

陽が私を見て言う。空上姉弟も私のほうを向いた。

鈴川 由梨すずかわ ゆりちゃんについて、何か秘密みたいなものをつかめたの」

私がそういったとき、皆は二度びっくりした。

「えっ? それって本当ですか?」

有紀くんが聞く。私はうなずいてから、しゃべり始めた。

「……鈴川 由梨すずかわ ゆりちゃんね、私の親友と姉妹なの」



「ええっ!!?」



私がそういったとき、皆は驚いた。

「うん、なんとなくだけど顔つきと緑色の瞳だけは、親友の有理ちゃんと同じなの」

私がそう言ったとき、桃奈ちゃんが質問してきた。

姫様プリンセスが言う、鈴川 有理すずかわ ゆうりさん……と言う子は、姫様プリンセスにとって、どんな子なんです?」

「有理ちゃんは私のよき理解者でもあり、親友だったの。よく2人で一緒にすごしてた。でも、私がこの中学校に入学する直前に……病気で死んでしまったの」

 私は言いたいことを全て言った。私はこれ以上言いたくなかった。これ以上言うと、あの事を思い出してしまうからだ。
 大好きだった有理ちゃん。有理ちゃんと一緒にいられることがずっと続くと思っていた。でも死んでしまって、その願いはもう叶わない。




しばらくシーンとした空気が流れる。




「有理さんは姫様プリンセスにとって、とても大切な存在だったんですね」

有紀くんが言う。


「……ブラックローズ学園のせいかもな……」



ブラックローズ学園のせい……? どういうこと?



「とにかく、情報はわかったら報告すること! いいわね!?」


桃奈ちゃんが言った言葉に私はうなずいた。





                                   有理ちゃん――……




⇒To Be Continued...

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集