ジュエルプリンセス 第21話〜第25話までの総集編
作者: 夏姫 みの   2010年08月12日(木) 02時35分31秒公開   ID:EfKkt8r5tdY
【PAGE 8/15】 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15]




第24話 決戦と消滅





「ジュエリーチェンジ! ムーンストーンエンジェル!!」





 叶氣の新しいジュエリーチェンジは、後ろに天使の羽みたいなのがついていて、レオタードみたいなふわふわっとした白い衣装だ。そして、青白く光るムーンストーンのペンダントみたいなのがある。


「すごいわ……」


 由梨は言った。陽たちも、叶氣たちをただただ見るだけだった。


「うっ……!! 眩しい……」


叶氣はその天使のような羽で羽ばたき、哀瑠に近づく。そしてこう言う。




「貴方が弱いのは光。そして、何を悲しんでるの? 何が原因なの? どうしてこんなことになったの?」



 かってに口が動いた。叶氣は「何を言ってるの?」 と自分で言い聞かせてるが、口はそれを無視している。
 哀瑠は叶氣の顔をただじっと見つめていた。目が離せないのだ。そらしたくても、そらせないというオーラが、そのときの叶氣にはあった。




「いつも孤独で寂しかったの? だったら、周りにたくさん人がいる。由梨ちゃんや、貴方の周りにいる生徒たち……」




叶氣は目を閉じて言った。



(勝手に口が動いて、なんか変だけど……そのとおりな気がする)



叶氣は思った。



「や、やめろ! それ以上言うな!!」
「たす……けて……。私を……」


かすかにだが、正気の哀瑠の声がした。叶氣は続けた。正気の哀瑠さんを助けるために。


「本当は、貴方はすごい優しい女の人だったんでしょう? でも、あまりにも綺麗過ぎて、みんな近寄らなかったんだよね。……つらかったね、寂しかったね」



叶氣は優しく、全てを諭すように言う。気がつくと、哀瑠は泣いていた。






「貴方の闇は孤独に包まれた寂しい闇」






 この言葉だけはまるで、有理と言っている感じがした。その言葉に、陽たちは圧倒されたようだった。誰一人すら、言葉なんて出なかった。いや、言葉なんて出ない。そして目が離せない。




「貴方の闇を晴らします!!





ムーンフラッシュ!!






叶氣がそう言ったとき、光は哀瑠の方に飛んでいった。そして光は哀瑠を包む。


「ま、眩しいですわ!!」
「すごい光だ……っ!!」


陽たちは目をつむって光のほうに手をかざす。
 叶氣は宙に浮いたままで、光のほうへと向かう。叶氣と哀瑠だけは眩しいとは感じない。ただ感じるのは





闇が消えたということだけだった。







⇒To Be Continued...

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集