ジュエルプリンセス 第21話〜第25話までの総集編 | |
作者: 夏姫 みの 2010年08月12日(木) 02時35分31秒公開 ID:EfKkt8r5tdY | |
第25話 Story and we 叶氣たちは哀瑠を倒した。そしてまた、この世界は平和になった。 だが。 体全体が重い。たぶん私たち未来人は世界を守った「代償」として 消えてしまう運命なのだろう……。 それは、直後に本当になった。 「僕、もう動けないです……」 「私も……限界です、わ……」 「有紀くん! 桃奈ちゃん!!」 叶氣と陽はは有紀と桃奈の元に近寄った。 「僕は姫様と一緒にいられて良かった。出会えて嬉しかった。話は、あまりできなかったかもですけど、それでも僕は嬉しかったです。 姉さんも家族として一緒にいれて嬉しかった。姉さんは、いつも僕に優しくしてくれた。僕を弟として大事にしてくれた。それで幸せだった。 それから、陽くん。僕を大切にしてくれてありがとう。友達として、陽くんに出会えて嬉しかったです」 「有紀……」 「有紀くん……!!」 陽と叶氣はほぼ同時に涙をこぼす。その涙は地面に落ちた。 「泣かないでください。二人とも笑顔が素敵ですから。最後ぐらい笑顔で見送ってほしいですわ。有紀も、ね」 「……はい。……姉さんと一緒に消えるなら、もう怖くないです」 「そんなっ!! 有紀くん! 桃奈ちゃ……消えちゃダメ! 嫌だ! 嫌だよ!!」 と涙をボロボロ流しながら叶氣は言うが、何の意味も無い。 「……私たちは姫様たちと一緒にいられて 幸せでした」 最後に桃奈ちゃんと有紀くんは笑顔で消えていった。そして、私も陽も笑顔で見送ることができなかった。……それが心残りだ。 ドサッ……。 ――やっぱり、こうなるんだね。私たちは未来人はこの世界を守って、消えてしまう。本当は、私だけ消えてしまえばよかった、と思う。 私が元となって、こんなことにもなった。決して皆には罪は無いのに、無いのに。 「もう、私もダメかも……。体が重くて動かない……」 「オレも……」 「私、陽や桃奈ちゃん、有紀くんと一緒にいられて嬉しかった。幸せだった。それに、たくさんいい思い出が作れた。たくさんの人に出会った」 「ああ、そうだな。こうやって消える運命でも、世界を守れてよかった」 ⇒To Be Continued... |
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