愛という名の正義の果てに 最終章 〜不幸天使の降臨〜
作者: なぁび   2009年06月08日(月) 22時58分59秒公開   ID:/dxzQ0Wmf36
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 「有紀くん?…なんでこんな場所に呼び出したのかしら?」

 桃奈もまた、誘われるようにしてこの場所へとやって来た。
 次の日の早朝だった。

 「おはようございます。姉さん。…僕は、新たな歴史の創始者になるんです」

 「…な、何を言ってるのか分からないわ…?」

 有紀はにっこりと笑ってみせた。

 「だから、僕は今日、新たな歴史の創始者になるんですよ…?」

 その笑みに含まれているのは 狂気以外の何でもない

 「新たな…?!」

 有紀がおもむろに背中の後ろから取り出したのは――大きな鎌。

 桃奈がそれを見て思うこと、それは…?

 「あぁ、姫様…!」

 鎌についた大量の血を見た瞬間、桃奈の脳裏には優しい二つの笑顔がよぎった。






 「おはよう!今日も天気いいね!」

 「やっぱり紅茶は美味いよな」 





 ただ、桃奈は何も思わなかった

 たくさんの後悔と 感謝の気持ちと 思い出とが――…







 ごっちゃになって あふれてくる…








 歴史は、真っ赤に染まった




 

⇒To Be Continued...

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