愛という名の正義の果てに 最終章 〜不幸天使の降臨〜
作者: なぁび   2009年06月08日(月) 22時58分59秒公開   ID:/dxzQ0Wmf36
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 中に入り、有紀の目にまずとまったものは洋館に入ってすぐ、目の前の大きな階段の上にある古い肖像画だった。

 「きれいな人…」

 軋む階段を上り、有紀はその絵を仰ぐ。

 亜麻色の髪が下でゆるくカールになっている、ブルーアイの綺麗な女の人。
 隣にいるのは、まるで中世ヨーロッパの騎士を連想させる、凛とした顔立ちの目の赤い男の人。

 ふと絵の下に書かれていた分に目を落とすと、こう書かれていた。




 “宝石の姫様ジュエルプリンセス 草…
                    日…    ”



 「ジュエルプリンセス?」

 なんとなく有紀にはその言葉に聞き覚えがあるような気がした。
 しかしいくら記憶の糸を手繰り寄せても結論は出なかった。

 すっきりしない頭を抱えたまま有紀は2階へと進んだ。





  ←生徒会専用寮 談話室 会議室





 「寮なんてあったんですね…」

 入口付近に置いてあった火のついた燭台を手に持ち、有紀は中へと進む。

 入ってすぐのドアから順に、会長、副会長…と部屋がずらり並んでいた。

 「もしかしたら…というかホントは僕たちもここを使う予定ではなかったのでしょうか?」

 有紀はふと思った疑問を口にする。
 やはりここでも疑問だ。

 しばらく2階を見て回った後、奥の方にあった『資料室 〜持ち出し厳禁 関係者以外立ち入り禁止〜』というところに有紀は入ってみた。



⇒To Be Continued...

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