ジュエルプリンセス 第0話〜第5話までの総集編
作者: 夏姫 みの   2009年05月24日(日) 09時43分04秒公開   ID:EfKkt8r5tdY
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第0話 一人の少女と私




 私は草柳 叶氣くさやなぎ かなき。小学六年生です。

「叶氣ちゃーん。ここ、教えて!」
「あっ、あたしもーっ」

 二人は私の友達。最初に呼んだのは鈴川 有理すずかわ ゆうりちゃんで私の親友。そして、次に呼んだのは鈴日 春香すずひ はるかちゃんで、この子も私の親友。この二人は小学一年生からずっと一緒のクラス。

「……で、ここはこうして……。これはこう。この問題、私も難しかったな」
「すごーい! さすが将来の夢が看護師さん!」

春香ちゃんが、キラキラ瞳を輝かせていった。

「本当だね!」

有理ちゃんもそう言った。

「あんまりほめないでよ」

 私は苦笑した。確かに、看護師になるのは私の将来の夢。そのためには、たくさん勉強しないといけない。中学も、みんなと通う学校とは違う。だから、この毎日毎日を大切にしようと思うんだ。
 でも、二人とはこれからもいつでも会える、と私は思っていた――……。





☆     ☆     ☆





 二十分放課。教室はザワザワしている。次の授業の準備をしている人、楽しそうに友達とおしゃべりをしている人、外で遊んでる人が大半だ。


「何? 有理。珍しいね、言いたいことがあるなんて」


 春香は有理に二十分放課に「屋上にきてほしい」といわれ、屋上に行った。


「あのね。春香ちゃん、私ね…」

























「えっ? それって、どうゆうこと?」

春香は驚いた。有理は景色のあるほうに向いた。

「叶氣ちゃんには、私から言う。だから黙っててほしいの」
「うん。でも、どうして黙らないといけないの?」

春香も有理と同じ方向へ向いた。



「今、三人で一緒にいられることが幸せだから。もし、このことを言ってしまったら、叶氣ちゃんは……」



「わかったよ。黙ってておく。とにかく無理しないでね?」

春香は元気なさげにいった。

「じゃあ教室に戻ろう」
「うん……」

春香と有理は教室に戻っていった。








 私、叶氣は何処を探し回っても有理ちゃんと春香ちゃんはいなかった。二人が行きそうな場所も探したけどいなかった。
 その時、二人が教室に戻ってきた。


「二人とも! どこ行ってたの?」


私は二人に駆け寄った。

「屋上だよ」

有理ちゃんが答えた。私は有理ちゃんが屋上に行くなんて珍しいな……と思った。 本音を言ってしまえば、何を春香ちゃんと話していたのか少し気になるけど、そんなことは今はいい。とにかく戻ってきたんだから。

「用事があったんだよ。用件も終わったから、一緒におしゃべりしよ?」

春香ちゃんがそう言った。私は一瞬、驚いて「うん」といった。






⇒To Be Continued...

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