ジュエルプリンセス+11 中学一年生の五月一日。 | |
作者: 夏姫 みの [Home] 2010年08月23日(月) 14時54分45秒公開 ID:pKbqOpuK9mo | |
リビングに飾ってあった、ひとつの写真を手に取る。それは家族全員がそろった時の写真。あの時は小さくて、あまり覚えてないけど。四人の笑顔がとても、輝いているように見えた。 「また、こんな風になればいいのにな」 私はつぶやく。叶うことは無いけれど。 「そんな人が身近にいるって、縁があるだけでもすごいと思うの」 あすきの言葉を、私は思い出す。 ――もう、いない。 気がつけばいない。 それは寂しいこと。 身近なつながりがあるから寂しくて 悲しくて、大声で泣きたくなる。 切っても切れない縁や「つながり」があるから、 「人」っていう漢字が成り立っていると思うし 「生きている」と思える。 今、そう思えるの。 * 五月一日 朝 「行ってきます」 今日は特訓の日だ。頑張らないと。いや、頑張らないといけない。頑張る、って誓ったから。 亡き妹にも、母にも。 「応援してるよ」 え……? 今のは、幻聴? 「おはよう、由梨」 ――つながり。 それは切っても切れない縁。 それを教えてくれて、希望をくれたあなたに精一杯の 「おはよう」 を返します。 End ⇒To Be Continued... |
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