私のスクールデイズ 番外編 光のようで違う少女
作者: 菜月 実乃  [Home]   2009年10月04日(日) 15時19分40秒公開   ID:I3pQytENAQc
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 私は、白咲 結しらさき ゆい。クラスの副委員長です。今は、委員長の朝日あさひ ひかるくんのところに、資料を渡しにいくところです。大事な資料なので、必ず渡さないと……。
 その時でした。

「あ、結ちゃん」
「光くん!」

 光くんが偶然、廊下で歩いてました。後ろには、琉生るいくんと留季るきくん。この2人は、クラスメートです。仲良し……って言ったら、ダメかな? まあ、一応そうしておきます。
 紹介も終わったところで、早速本題です。資料を渡さなければ……。

「どうしたの? その紙」

私の抱えてる資料に気づいたようです。

「先生が「光くんに渡してもらえる?」と頼まれたので」
「ありがとう」

私は光くんに資料を渡した。後、私自身、少し気になってたことがあります。

「そういや3人共、いつも一緒ですね。いつから仲良しなんですか?」
「忘れたけど、ずっと前から」

琉生くんが言う。

「そっか。なんだか羨ましいです」





羨ましいな、私には……そんな人がいないから。






「ど、どうして?」

留季くんが聞き返す。

「だって、私にはそんな人がいないんです。ずっと一緒って、なんだか羨ましいです」
「え……」

 光くんは驚いた様子だった。なんでだろう? 私、なんかヘンなこと言ったか、な? でも、報告が……。

「じゃあ、私は「光くんに資料を渡したって」先生に報告しますので。失礼しました」

私は、職員室に向かった。














――ずっと一緒って、なんだか羨ましいです――














――彼女の言葉が、僕の頭にこだまする。

「どうしたの? 光」

留季が言う。

「いや、彼女――白咲さんに気づかされたなって思う」
「どうしてだ?」

琉生が僕に聞き返す。

「僕等3人は、ずっと一緒だっただろう? 何することも3人一緒。それが当たり前のようだった」
「確かに、そうだね。僕たちは一緒だった。笑ったりする時も、泣いたりする時も、ずっとずっと……」


留季は、今までのことを思い出すように言う。

「でも、それが白咲は……羨ましいと言ってたんだよな」
「そうだよ。あんなに明るいし気が付かなかったけど、白咲さんにとっては…ね」

僕は目を閉じて言う。


「当たり前な感じが、実は一番、大切なんだよね。こーゆーのって」


留季はにっこりと笑顔で言う。その笑顔は普通の笑顔だ。

「そうだね……」











彼女は悲しげな顔をしていた。












それに気づけたのは今。













なんだか、悔しい。













委員長として? ううん違う。もっと別の――…意味で。








「さっ、教室に戻ろうぜ」

琉生が言う。

「うん」





白咲さん――貴方は、皆に何を隠してるのでしょうか?








⇒To Be Continued...

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