ジュエルプリンセスFlash 第12話 不思議な夢の中で | |
作者: 夏姫 みの [Home] 2009年12月12日(土) 17時03分01秒公開 ID:I3pQytENAQc | |
「鳴課さんと陽くんが一番辛いと思う」 ――な、鳴課ちゃんと陽が一番辛い?―― 叶氣は信じられなかった。 「鳴課ちゃんと陽が?」 「うん。絶対、あの2人が一番辛い思いをしてると思うの。いつも陽くんは、その…」 未来の叶氣は言いづらいらしい。 「ベッタリ引っ付いてるけど?」 と叶氣は未来の叶氣に代わって言う。 「そう、そうよ!! でも、その裏はとても辛い。今の陽くんだって、鳴課さんだってそう。まるで 自分本当のことを、必死でうしろめている感じよ」 「えっ……?」 叶氣は頭が真っ白になった。何も…考えられなくなった。 「これが私が言える最大のヒント。ごめんね。でも、どうしても自分で確かめて欲しいこと。見て、聞いて、触れて、確かめて欲しいことなの。また酷くなる可能性もあるわ。でも、大丈夫。 私と……彼女…そして生徒会の皆が居るから」 未来の叶氣は、ほんわかな笑顔で言う。叶氣は「?」を頭に浮かべていた。「彼女」とは誰だろうか? と思った。 「彼女って?」 「彼女はショートカットが似合う少女よ。貴方も、よく知ってるはず。絶対にね」 「え、あ。はい」 「彼女」は気になるが、あまり聞いたら迷惑だな…と叶氣は思った。 「後、1問もまだ答えてないこともあったんですけど」 「ちゃんと答えるわ。後の1問も。「鳴課ちゃんの居場所」でしょう? ……たぶん「過去の扉」に行ってる感じがする」 「過去の扉?」 叶氣は疑問を持った。未来の叶氣はうなずいた。そして話を続けた。 「過去の扉。それは、普通の人は行けない場所にあるところなの。その扉は「過去」へとつながっている。唯一行けるのが、ジュエルパワーを持っている子だけ。宝石の姫様の私や貴方はモチロン行けるよ」 「へぇー……っ」 そんな場所があったんだ……と叶氣は思う。 「後、これも説明しておこうかな。過去の扉と対になる「未来の扉」も。こっちは「未来」へとつながっているの。でも行ける人は、やっぱりジュエルパワーを持っている子に限られているのよね」 「そうなんだ」 叶氣は関心する。未来の叶氣は何かを思い出したように言う。 「あっ! そうそう。その2つの扉は、普段は開いてないの。ちゃんの番人さんがいてね」 「番人? なんかお話みたい」 「うん、番人。その番人さんの許しを得なければ、行けない仕組みになってるの。その番人さんは意外な人なのよね。気になると思うけど、きっとまた後でわかるよ」 ふーん…って、ちょっと待って!! 「あの、ちゃんと番人さんがいるって言ってましたよね?」 「ええ。言ったわよ」 「過去に行くには「過去の扉」を通じて行く。それしかないんですよね?」 「そうよ。それしか方法は無いわ」 「じゃあ、なんで鳴課ちゃんは過去に? 無断で行くことは禁じられてるんですよね?」 「ええ。無断で行くことはダメだと、番人さんが以前おっしゃってました。でも恐ろしい手を使って一つあるかな……」 「な、何ですか?」 「番人さんを操ることよ」 ――ええっ?! そんなっ!!!!―― 「番人さんを操るって…」 「いくら考えても、それしか方法はないと思うの。あまり言ってはいけないけど……「番人さんを殺す」って考える人もいるかもしれない。でも、番人さんを殺したら一生扉は開かないわ。番人さんの呪文で扉は開くからね」 (ちょっと推理風でいきます。「過去の扉の番人」は、ジュエルプリンセスFlash 第9話をよく読んでいる皆様は、お分かりかと↓) ――じゃあ「鳴課ちゃんは番人さんを操っていた」ということになるよね。ん? 操っていた…でなんか引っかかるんだけど……。操っていた…操っていた…操り…………!!!!!! 「操っていた」に答えはあった。最近あった事件で「桃奈ちゃんは操られていた」と「番人さんを操ること」とは、つながっているかもしれない。それに、もしもそれがつながっていたとしたら「過去の扉の番人さん」は!! あ、過去の扉の番人さんもわかったら、未来の扉の番人さんもわかるかも!! 「対になる」はきっと、過去の番人さんを「よく知っている人」かも。 「……わかった。ちょっと謎が解けてスッキリしたかも」 叶氣は笑顔を見せた。 「ふふっ。どう? 推理とかしてたの?」 「はい。番人さんがわかりました」 「ほう…面白いわね」 未来の叶氣はうなずく。 「じゃあ、誰と誰でしょうか?」 「正解は…」 ⇒To Be Continued... |
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