ただ永遠を願う 第1章 転入生
作者: 桜華   2010年03月22日(月) 22時12分30秒公開   ID:lo.MWkYVOtM
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目が覚めたら見慣れた自分の部屋が見に移る。
時間を確認してみると、六時五十分で何時もより十分も早く起床をしていた。
珍しいと天宮和音あまみやかずねは思った。
自分のことは誰よりも和音が知っている。
本来の朝ならば天然の自分の父天宮和哉あまみやかずやに起こされる筈だ。
どちらにしても自分の今日見た夢が原因なのは十分承知の上だ。

「あ…目覚ましが鳴った」

ずっと考えていたら時間は十分も過ぎていた。
そろそろ和哉が部屋にやって来るだろうだろうと思い珍しい姿を見せようと自分からリビングへと向かった。
案の定予測通り和哉は驚いていた。

「おはよう和音君」
「おはよう父さん」
「珍しく早いじゃないか朝ご飯作ってあるから食べてね。けどどうしてこんなに早いんだい?茉莉まりかおるに報告しないとな」

茉莉は母、馨は兄のことだ。
現在は隣町の高校へと馨が通うために茉莉がわざわざ馨くんのためと言ってアパートを借りている。
それは数年前からそうなのだ。
だが、一週間に一度は必ず隣町組は帰ってくるのだ。
いつだったか離れて暮らしている理由を父と母に聞いたことがあってその時には2人は意味の分からない回答をしてくれた。

『理由かい?』
『それはね……“和音の本来の自分”を取り戻すためかしらね』
『んーある意味正解だね』
『なあ母さん、父さんそれってどういう意味なんだ?』
『それは何時か和音くんが見付ける答えよ』

その答えがずっと心残りだった。
和音は今日見た夢のその回答が繋がっていると考えた。本来の自分とは夢で言われた生命の神だと言うことを。
まだ確信はないのだが。

「そろそろ行かないと学校遅れるや」
「気をつけていってね」

そう言って家から出た。

――これから起こることが当たり前だった日常を狂わせると言うことをまだ知らない。








⇒To Be Continued...

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