ジュエルプリンセスMiracle 第11話 悲しい再開
作者: 夏姫 みの  [Home]   2010年03月15日(月) 17時50分16秒公開   ID:bkWoewa3Plc
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夕日が沈む時の帰り道。外は、とてもじゃないけど寒い。空は真っ赤だ。


「じゃあ、姫様プリンセス。また明日ですわ」
「また明日ー!!」
「うん。またね」

空上そらかみ姉弟、五十嵐いがらし兄妹と別れる。後はよう叶氣かなきだけだ。

「陽……」

不安そうに叶氣は言う。叶氣は今にでも泣きそうだ。

「何?」
「本当に忘れたの? かなきの記憶」
「……ゴメン。思い出せない。けど今は、お前も敵だから、あまり関わりを持ちたくないんだ」

 叶氣は陽から自分を「敵」といわれ、本当に泣きそうだった。だが、なんとかこらえる。


「そっか。ご、ごめんね!! ……だって貴方は









私の知っている日向ひなた ようでは無いもんね









その時の二人の表情は「切ない」。ただその一言だ。


「とにかく……最愛の鳴課なるかちゃんのところに行ってあげれば?
「……別に。余計なお世話」
「じゃあ、ね」


 叶氣と陽は別々の道に行った。その時の叶氣は、もうこらえきれずに、とうとう涙を流した。そして走って……自分の家まで全力疾走だった。
 一回、止まって叶氣は真っ赤な夕日を見る。





「好きって……今は言えないね」





叶氣は呟いたのだった。真っ赤な夕日に向かって。






――三月の寒い春、二人の間に暖かい春はくるのでしょうか?――







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⇒To Be Continued...

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