フェアリーテイル 第13話 不思議な先生と男の子 | |
作者: モモ 2010年01月03日(日) 21時29分34秒公開 ID:.YGsdf.9cjE | |
「日向くんはどこから来たの〜?」 転入生として、2−Aに来た「佐藤日向」。前の日向が座っていた席に、その佐藤日向が座っていた。 休み時間になると、意外とカッコいい日向の席には女の子に集まっていた。 日向の席に、日向か…。 なんかビミョー。 朝と同じように席で考え事していた唯は、みんなの視線が自分に集まっているのに気がついた。 何…? よく見ると新入生の日向が、こちらに向かって来ていた。 「あの、ちょっといいかな…」 なんなの… 声をかけられた唯は、明らかに嫌そうな顔をしてそっぽを向くと、 「少しだけでいいから。」 と言って唯を校舎の外に連れ出した。 「突然呼び出してごめん、君に話したいことが…」 もうしわけなさそうに、嫌な顔をしている唯に話しかけた。 「どうせ、さっき私がさけんだことでしょ?あれ、あなたじゃなくて違う人のことだから。気にしないで。」 いつもならもっと優しそうに話している唯が、いつもとは正反対でめんどくさそうで、日向を相手にはしていない。 「そのことじゃなくて…、僕と同姓同名の」 「やっぱりさっきのことでしょ?ごめんなさいね。同じ名前でびっくりしたからつい…。」 「だからそのことじゃ」 「あなたもびっくりしたでしょ。でも気にしないで。あなたには全く関係のないことだから。」 唯は否定している日向を完全に無視して、「じゃあね」と言って行ってしまった。 「ボクの話を完全に聞いていない…」 唯が行ってしまったあと、日向もゆっくりと教室に戻っていった。 日向が唯を呼び出して、教室を出て校舎の外で話をしていたことが誤解され、 「唯が告白してきた日向を振った」という変な噂話が流れたのはまた別の話―。 →Next The 14th story. |
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