フェアリーテイル 第11話 Princess world
作者: モモ   2009年11月08日(日) 18時52分12秒公開   ID:.YGsdf.9cjE
【PAGE 3/4】 [1] [2] [3] [4]



「優ちゃんはどこへ行ったの」
そのころ夕は優を探していた。


「!?」

夕が中等部の屋上(唯のクラスがある校舎の屋上)の上を飛んでいると、唯が倒れているのを見つけた。

夕が屋上に着地しても唯は気付かない。


「唯ちゃん、唯ちゃん、大丈夫?」

夕が何回かゆさぶると、目を開けた。

「唯ちゃん、何があったの!?教えて!!」

唯は眠そうに目をこすりながら
「え…、ゆ、夕ちゃん…?」
と言うといきなりあわてて話し出した。

「夕ちゃん、来てくれたの!あのね、香織ちゃんが、黒い衣装に身を包んだ日向と、なんか性格が変わった優があの大きな扉の中に入っていっちゃたみたいで。」
「それで、なんかよくわかんないけど…」

唯が話しながら指さしているのは、


あの白い扉



「香織ちゃんたちがあの中に……」

扉はまだ開いていて、不思議な空間が広がっている。


「まだ間に合う。唯ちゃん、行きましょう!」

「へ?どこに?」


「あの空間の中へ!」

。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。+゜゜。。゜+゜。。+゜゜

唯と夕が扉の中に入ると、お城の中の玄関ホールに繋がっていた。

香織と夕は戦っている。


「夕ちゃん強いわね。」
「そういう香織さんこそ」

香織達は夕達が来ていることに気がついてない。

「香織ちゃん!!大丈夫?」
夕が来たことに気がついて、こわばっていた顔がすこしゆるんだ。

「夕、来てくれたんだ!!」

「あらあら、余裕をみせていいのかしら?油断は禁物ですわよっ!」

手が止まっている香織に技が飛んでくる。

「香織ちゃん危ない!!」

夕たちの方を向いていた香織に当たった。

「…っ、」

「香織ちゃん!!」


夕は真剣な顔になって決心したように、下を向いていた顔を上げた。

「唯ちゃん、私も戦ってくる!」

「でも、危ない…」
「いいの!私も行く!!」

「夕ちゃん、…頑張って!私、よくわからないけど、応援してる!」


「頑張ってくる!!」

「あと、唯ちゃんは帰った方がいいかも」

「…なんで?」
唯は不思議そうな顔をしている。


「ううん、なんでもない。」



「自然に眠る魔法の精よ、私に力を」

「フェアリーチェンジ ファンシーイリュージョン!」


「え、えぇぇぇ!!夕ちゃんも変身しちゃった?どういうこと??」
唯はさっきにも増して、頭にハテナがうかんでいる。




唯が考えている間にもはげしい戦いが繰り広げられている。

「あら、加戦なんてずるいですわ。」
「ルールには違反してないはずよ」
「じゃあ、こちらも日向様、あなたも一緒に戦いましょう。」
「優には悪いが、姫川たちはあと1ポイント、こっちは4ポイントもある。俺が入らなくても勝てるかと。」
「そう。」
「あなたたち、あと1ポイントですってよ。もう勝負は見えていますわね!」
「私たちは負けないわ!!」
優はすうっと息を吸うと、笑みを浮かべた。
「その根気はみとめてあげますけど、ここで終わりにして差し上げますわっ!!」

「ウィッチマジック!」


「待って!!」
いきなり、香織達と優の間に立ちふさがった。

「優と香織ちゃんたちが戦うなんておかしいよっ!」
「唯ちゃん…」
「みんなが戦うなんておかしい。今日の日向と優、なんかヘンだし…、
 みんな変身して頑張って戦ってるのに、私だけできなくって、、、
 私だって、…私だって、みんなが幸せになるために戦いをおさめたい!!」


「…わ、わかりましたわ。お姉様がそこまで言うなら、今回はココまでにして差し上げます。」

「いいのか、優?」
「いいのよ。さぁ、日向様帰りましょう。」
「ああ」

「おまえたち、今日はここまでにしてやるが、次はちゃんと決着をつけるからな。」
日向はそういうと、優と一緒に瞬間移動した。

「唯ちゃん、ありがと!」
「???」


なんだかよくわかってないまま、勝負が終了した。





 ―continues


⇒To Be Continued...

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集