ジュエルプリンセスFlash 第4話 戻れない、許さない時間 | |
作者: 夏姫 みの [Home] 2009年09月20日(日) 12時06分45秒公開 ID:I3pQytENAQc | |
インターホンが鳴った。きっと、桃奈だ。 「 「 「……久しぶりに日向くんの家に来ましたわ。あ、これお菓子。よかったら、家族皆さんで食べてください。旅行のお土産ですわ」 「ありがと。あ、ソファーに座ってて」 「ええ」 陽は桃奈から、お土産が入った紙袋を受け取る。桃奈はソファーに座り、陽は紅茶を出す。 「あ、これは、ストレートですわね」 桃奈が紅茶の色を見て言う。 「ああ。オレは、ストレートが紅茶の中で好きだから」 「じゃあ、いただきます」 紅茶を桃奈は上品に飲む。 「で、何? 話したいことって」 「先ほど、電話で言ったはずですが?」 紅茶を桃奈は置く。 「え?」 陽は驚く。桃奈の言ってる意味が、全くわからないのだ。 「私は、こう言いましたわ「これは貴方のことよ? わかっています?」って」 「あ……」 陽は思い出した。桃奈は真剣な瞳で、話を続ける。 「……鳴課さん。よっぽどショックを受けているそうですわ。あの人は、黒百合家と何か関係があるらしいの。もしかしたら、敵になるかもなのですわ」 「敵……?」 まさか鳴課が敵って……そんなことあるはずが無い。むしろ、そんなこととは思いたくない。 だって、あの時の鳴課は……!! 「だから警告をしにきたのですわ」 「警告って……」 陽は戸惑う。 「日向くん、信じられないかもしれませんが…… 可能性はありますわ」 戻れない、許さない時間 「信じたくないけど……そうかもだよな」 どうすることもできない。 「まあ、可能性ですけど。でも、元は貴方……でしょう?」 ごめんなさい。 「……仕方が無いけど。 何度も何度も謝っても許してくれない。 戻りたいと思っても戻れない。 「私は、もっと別の方法だってあったと思いますわ。日向くん」 それが―― 時間なんだよな? Next Story→ |
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