ジュエルプリンセスFlash 第4話 戻れない、許さない時間
作者: 夏姫 みの  [Home]   2009年09月20日(日) 12時06分45秒公開   ID:I3pQytENAQc
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――その頃、陽は


「……あ、そっか。今日は日曜日。そして…

                          桃奈ももなと話し合いの日か

  ようは、黒いスケジュール帳を開いて言った。ボールペンで「桃奈と話し合い」と書き込まれている。今日は珍しく、両親も仕事でいない。
 その時、携帯の着信音が鳴った。

「もしもし?」
「あ、日向くん? 今、家に向かっていますわ」

相手は桃奈だ。

「だから?」
「そろそろ着くと思って、事前に電話をしようと思いまして」
「そう。わかった」

陽が電話を切ろうとした時

「これは貴方のことよ? わかっています?」
「……ああ。わかってる。あの事…あの時……だろ?」


桃奈が少し低い声で言う。陽は何かを思い出すように、言った。

「わかっているのなら、いいのですが。詳しいことは日向くんの家で。それでは」

桃奈のほうから電話が切れた。そして携帯を机に置き、ソファーに座る。







「……わかってる」







あの時の自分が――嫌だ。







「ごめんなさい」








でも、謝っても時間は許してくれない。もう戻れない。





「今更だけど」






陽が言ったその瞬間




ピーンポーン…





⇒To Be Continued...

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