しょーとしょーとほーむず☆なぁび’s 短編集 ばーじょんわん
作者: なぁび   2009年06月19日(金) 17時19分26秒公開   ID:U12kmnD5H8M
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愛という名の正義の果てに 不幸天使ルーナと森の館



 森の館。今日の怪しげな風が包み込む。

 「さぁて、今回の魂はどんななのかな?」

 怪しげな陣の中央でほくそ笑むのは、不幸天使ルーナ。天使、とはいうものの彼女はどちらかというと悪魔に近い。

 そもそも彼女は幸せなど知らないのだ。知っているといえば、魔力たっぷりの魔物や怨念の詰まった魂を食べている時くらいであろう。

 今日も彼女は狩ってきた魂を口に運ぶ。

 


 ――いや、今回はそれだけではなかった。



 
 大きな魔方陣の中央には何枚かの守護札。これにはたくさんの魔力のもとが詰まっている。

 「未来人の魂はおいいしいかな?」

 可哀想な子羊。この館に迷い込んだものはほとんどルーナの魔力のために闇に葬られる。

 本来なら浄化せずに残ってしまった魂はこの世にとどまり、長く浄化されずにいれば魔物と化してしまう
 浄化された魂はどうなるかというと霊界という場所に連れて行かれ、そこで輪廻するのを待つ。

 この場合は――どちらにも当てはまらないのだ。

 「私の中で貴方たち魂は生き続けるのよ?」

 そうやって過去いくつもの魂が彼女の中に葬られてきただろう。その数は彼女でさえも知らない。ただひたすらに魂を食らい続けるのは――すこしでも長くこの世に居座るため、だ。




 今宵は満月。今宵もまた、新たな魂が彼女の中に葬られることだろう。






 「お尋ねものの有紀くん…それから姫様も、みーんな」










 
満月の日は 夜に森になんか入っちゃいけないよ?







 どうしても入りたいっていうのなら――…。











 「私は大歓迎、だけれども?」








⇒To Be Continued...

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