しゅごキャラ!キュンキュン 第二十七話「春休み中の訪問者」
作者: My heart egg   2017年02月14日(火) 22時39分06秒公開   ID:XbbhVwq0amg
しゅごキャラ!キュンキュン27

第二十七話以降の新たな登場人物
山本ルル
別名ルル・ド・モルセール。以前?たまを狩る目的でイースターにいた。あむと敵対したこともあったが、今は仲がいい。

ナナ
ルルのしゅごキャラ。昔は?たまを出す能力を備えていたが、今は無く、ルルと新たなキャラなりが出来るようになった。

ガララ=アジャール
12歳。アジャール王家第三子にして第三王子。妹のムララと日本に留学することになった。なんと、こころのたまごを持っている。

ムララ=アジャール
9歳。アジャール王家第五子にして第二王女。日本に留学する兄のガララについていくことになった。

松野雪菜(まつのせつな)
ガララとムララの世話役をある人物から頼まれた日本人。その人物からの依頼を達成することで組織に入れるというので、その為には何事もするそうだ。

他にもエキストラとして、現アジャリア王国の国王、ドララ。王妃、マララ。第一王子、ジララ。第二王子、ダララ。第一王女、キララが登場する。

第二十七話「春休み中の訪問者」
ここは某国際空港。現在ここには、フランスから来たような女性がいる。髪の毛を薄黄色に染めている彼女は、普通の人には見えない物と会話をしていた。彼女の名は、山本ルル。肩に乗ってルルの話し相手になっているのは、ルルのしゅごキャラのナナだ。
ルル「やっと着いたわね、故郷である日本に」
ナナ「第二の故郷、やろ?」
ルル「故郷に変わりないじゃない。というか、あまり話しかけないで。聖夜学園の皆、いや、あむに会うまで」
ナナ「あむに会うまでやて!?話す余地なしやん!!」
ルル「その通りよ!ほら、口にチャック!」
ナナ「なんやそれ……あ!ルル、前見いや!」
ルル「何よいきなり……!?」
ドンッ!
ルルは余所見をしていたため、前にいる女性にぶつかってしまった。
ルル「すいません!大丈夫ですか?ほら、ナナのせいよ!」
ナナ「なんや!余所見をしとったルルが悪いわ!」
??「ほらほら落ち着いて。私は大丈夫。ね?」
ルル「本当にすいませんでした!」
ルルとナナは早々にその場を離れた。
ルル(もう、最悪!私も余所見をしてたのは悪いけど……ナナが早くに黙ってれば良かったのよ……)
ルルはこれ以上考えず、何も喋らずに空港出口に向かった。
一方、女性はまだその場にいた。理由はある兄妹を待っていたからだ。依頼人から聞いたところ、その兄妹は、新興国であるアジャリア王国の王子と王女だそうだ。
??(本当、すごい依頼よね。私、まだ十九歳よ?でも、この依頼をこなせば、会えるのよね、真の依頼人に……そして……)
そう思っていた時、自分の名を呼ぶ少女の声が聞こえてきた。見ると少女の方は手を振っていた。少年は疲れているのか、フラフラしていた。
??「ごめんね二人とも。考え事してたから気づかなかったわ」
??「こっちこそごめんなさい。お兄ちゃんがフラフラしていたから」
??「俺のことはいいって言ったろ?ムララは心配しすぎだよ…」
ムララ「そりゃ心配するよぉ、アジャリア王国第三王子、ガララ=アジャールなんだもん」
ガララ「あぁもう!そんなことここで言うなって!!」
??「はいはいストーープッ。二人とも疲れてるでしょ?こんなとこさっさと出ましょ?あ、ちょっと待ってて、電話かかってきた」
女性は少しその場を離れ、電話に出た。
??「雪菜君、お疲れ様。どうだねそっちは」
雪菜「二人と合流しました。これから私の家に連れて行きます」
??「そうか。ご苦労……そうだ。彼らを聖夜学園の者達に合わせるのを忘れないように。特にKチェアとガララは必ず合わせるんだ」
雪菜「分かりました。それでは失礼します」
雪菜は一つため息をついて、二人のところに戻り始めた。
雪菜(それにしても、一つ気になるのは、さっきぶつかってきた女の子ね。確かあの子、イースターにいたような気が……ま、いっか)
雪菜は混雑してきた空港を早く出たいと思い、待たせている二人のところまで早歩きを始めた。
一方その頃、聖夜学園中等部内ロワイヤルキャッスルでは、終業式が終わった後の集まりがあった。
流「さて、一年間お疲れ様。皆、この一年はどうだったかな?」
空海「新たな仲間も増えて、すごい一年だったと思うぜ。光輝にはすげー期待してる」
光輝「ありがとうございます。また今年も頑張ります」
流「うんうん。その意気だ」
唯世「僕も、この一年は良いものだったって言えるけど、一年の最後の最後であんなことが起こるなんてって思ったら……」
光輝「唯世。必ずあむちゃんを取り戻そう」
なでしこ「そうよ辺里君。誰もがあむちゃんには会いたいの。誰もがあむちゃんの笑顔が見たいの」
りま「みんなでやれば、あむは必ず取り戻せる」
唯世「みんな、ありがとう」
光輝は唯世の肩を叩いた。唯世を勇気付けれた。唯世もそれに応えて笑顔になった。
その時、ロワイヤルキャッスルのドアが急に開いた。
??「あむ、いる?」
空海「おい、何だよ!ここは関係者以外立ち入り禁止……」
唯世「あなたは、山本ルルさん?」
ルル「ええ。久しぶりね、あむの彼女さん。ねぇ、あむはどこ?」
唯世「実は……」
唯世はあむについてのことや新たな敵であるエッグメーカー社のこと等全てをルルに話した。
ルル「私が日本にいない間に、そんなことが……」
唯世「そうなんだ。ルルさんにとっては残念な話だけど……その気持ちは僕達も同じなんだ」
ルル「じゃあ、あむを取り戻さなきゃね」
流「よし、これで六人だね。あむちゃんを取り戻すために集まった同志が」
唯世「そうですね。本当なら、この中にもう一人欲しいところですが……」
流「唯世君。実はその願い、叶うんだな」
唯世「本当ですか?」
流「あぁ。一年間の短期留学でここ聖夜学園中等部に来る子がいてね。力になってくれると思うよ」
皆「短期留学生!?」
唯世「どちらからの留学生ですか?」
流「それは………ん?ちょっと待ってね。外に人がいる」
流は席を外し、外へ出た。
流「すいません。会議中だったものでして」
雪菜「いえいえ。こちらこそ突然すいません。私、今年こちらにお世話になるガララ=アジャールの保護者の、松野雪菜と言います」
流「そうでしたか。私はここの学園長の天河流です。わざわざ春休みに訪れてくれてありがとうございます」
雪菜「こちらこ………え?春休み?」
流「はい。聖夜学園は昨日から春休みに入りました。今中にいるのは私が呼び出した数人だけです」
雪菜「そうだったんですね……」
雪菜(これじゃあ、Kチェアとガララを合わせるのが遅くなる……つまり、依頼の達成が先延ばしになるの?それは嫌!)
流「どうかなさいましたか?」
雪菜「あ、その、ガララ君をガーディアンの皆さんにだけでも合わせたいと思っているのですが……」
流「でしたら、来週はどうでしょう。一週間毎に会議を行いますので」
雪菜「ありがとうございます。ガララ君喜びます。きっと」
流「先に話し相手を作っておくのもいいでしょうね」
雪菜「それでは、また来週に。私も付き添いで来ますので」
流「はい。また来週お待ちしております」
雪菜は再度挨拶をして校門へ向かった。
流は最後まで見届けてロワイヤルキャッスルへと戻っていった。
唯世「誰と話していたんですか?」
流「さっき話した留学生の保護者だ。来週留学生を連れてもう一度来るそうだ。唯世君はKチェアとして、しっかり迎えなきゃね」
唯世「はい」
空海「俺も、楽しめる春休みは最後だから、いろんなことをやってみてーな」
ルル「まずは、あむを取り戻す!」
流「よし、皆頑張るぞ!」
こうしてガーディアン達の春休みが始まった。
■作者からのメッセージ
皆さんお久しぶりです。著者のMy heart eggです。
さて、今作は、原作を見たことがある人もない人も楽しめる作品、そういうものを書いてみました。ルルちゃんの復帰や留学生の登場、これは原作を見た人も楽しめる部分。謎の組織の登場、これは原作を見てない人にも楽しんでもらおうと出したものです。
彼らがどうなるか、今後をご期待ください!

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