取材前戦日記　〜iteracy〜（仮）　０話

作者： スチル   2010年04月30日(金) 01時06分17秒公開   ID：KErSiZYYknE

〜我がセブンズディ・ジャーナル社における社訓〜 　　 　　　一、情報サービスにおいて世界一になるということを意識する事 　　　二、仕事には信念と誇りを持ち、迅速かつ正確に取り掛かる事 　　　 　　　三、飽くなき探求心と精神で、物事の本質と真実を見出だし、それを提示、提供するために全力を尽くす事 「バッカじゃないの？」 雨が降りしきる光景を窓越しに、彼女は低く小さく、しかし雨音にかき消されない程度に呟いた。 「どんなに必死に努力したって、真実なんて都合が悪けりゃ簡単に書き換えられてしまうのに」 無数の本や資料の紙で散らかった部屋の中、力なく椅子に凭れかかる彼女はボーっと窓の外を眺めている。 デスクにはコーヒーが淹れてあるマグカップが置かれているが、随分前に冷めてしまっているようだ。 「なんで、こうも世の中って上手くいかないものなのかしら…」 誰に話しかけるでも無く、雨が深めた静寂の中彼女は言葉を紡ぎ続けた。 「神様ってのが実際に存在しているのなら、是非とも取材したいものね」 ―何故この世界は理不尽で不平等で、それでも優しくあろうとするのかを―

■作者からのメッセージ 初投稿になります、スチルです。 いろいろと不慣れな新人ですがよろしくお願いします。 最初は短いプロローグ？から。 作品はマイペースに上げていきたいと思います。

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