彼の声〜3〜
作者:   2009年05月04日(月) 19時37分18秒公開   ID:heA3e64V7ZQ
 

痛みの奥に彼がいて優しく私を抱きしめた。
厳格のように感じるこの思いに私は彼に恋をする。



「起きろ・・・おい・・・起きろって・・」
彼の声がかすかに耳に聞こえた。



「んー・・・・お・・は・・よ・・ぉ・・」
じゃっかん目が覚めた。




「ご、ごめん。 俺・・・・・い、痛かった・・よ・な・・」
彼は申し訳なさそうに言った。




私はどうしてか許してしまう。
あんな痛み、熱さ、苦しみ。許せるわけないのに。
「い、い、いいの・・・私こそごめんね・・・」



「はぁ?なんでおまえが誤ってんだよ・・馬鹿か?」
彼は最後にクスッっと笑いながら口にした。




「ば!馬鹿ってなんだよ!」
(せっかく空気読んで誤ってやったのに・・・・)
私は自分が誤らなくていい時に謝って自己満足をしていたのだ。



「・・・・可愛い」
彼は小声でなにか呟いた。



「えっ?何て言った?」
(聞こえないよー)



彼はだまって私の家から出て言った。






つづく


■作者からのメッセージ
今日二枚目の掲示です。

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