私のスクールデイズ 第5話 琉生の(危険な)暴走 | |
作者: 菜月 実乃 [Home] 2009年07月30日(木) 11時35分21秒公開 ID:I3pQytENAQc | |
着いたのは体育館倉庫だった。な、なんで体育館倉庫ですか? というか、なんだか危険な香りがするんですが……。気のせいですか? 「白咲」 「は、はい」 その瞬間、思いもよらない言葉がでた。 「好きだ」 え、あ、へ? 好きだって本気なんですか? それともウソですか? 「あーえーっと…本気ですか? う、ウソですか?」 「本気。ウソはつかねーし」 即答だった。むしろどこかヘンだ。そう思ったとき 私は琉生くんに初キスを奪われてしまったのです。 まるで パクッと食べられるように。 「コレが証拠」 「え……えっ……えぇぇぇぇええええええ!!!!!!!!」 せめて夢であってください!! むしろ冗談でもいいです。 「答えは?」 うっ……どうしよ。ぜ、絶対ヘン。理由聞こう。 「返事は待っててもらっていいですか? それよりも、何かヘンなものを食べました?」 「ヘンなもの?」 「うん」 食べ物とか絶対何か食べたと思います。こんなことをするなんて、流生くんじゃありません!! あ、そういえば、なんか今日のお弁当の時間、流生くんはデザート持ってきてたようなー……。もしかしてそれかも?! 「今日のお弁当の時間、デザートがあったけど、それの材料を覚えてますか?」 「イチゴのシロップ漬けだけど、イチゴとシロップと洋酒を少し?」 それだーーーーー!!!!!!! お酒だ、お酒。きっと酔っぱらってるんですよ! 絶対!! いや、必ず、まちがいなく!!!! 「とりあえず、保健室で横になっていよう。ね?」 「なんで? 元気だけど?」 「元気でも異常があるんです!」 本人の前で「酔っ払ってる」なんて言えない。いろんな意味で。 「二人ともー体育館そうk…」 「?!」 「助けてください!! 光くん。琉生くんが壊れてるんですーーーー!!!!」 「琉生が壊れ…てる? も、もしかしてアイツ酔ってる?!」 光くんは状況を理解した。理解するのが早くて、こっちが楽でいいですよ。 「はいー! まったくその通りです!」 「とりあえず、保健室行きだな。このまんま放置したら……キス魔になったりと恐ろしいしな」 という訳で、保健室に急いで連れていきました。 事情を聞いた、部活のメンバーの皆さんは驚いたり、保健室の先生は親に電話し、副担任の佳奈子先生が車で家まで送ったそうです。 その日の帰り 「もう二度とあんなことが起きないようにして欲しいです……うっ…うっ……」 私は泣きました。とても×100落ち込みました。初キスが、好きでもない人に奪われたので。皆には言ってないんですが、 「そりゃー落ち込むよねぇ。初キスが鈍感に取られるなんて」(まだ鈍感というのか by菜月) 「うんー……」 美都ちゃんと亜依ちゃんが、しばらく私の慰め係になってくれそうです。 つづく |
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