勝つのは…俺(僕)たちだ!
作者: リリィ   2022年12月24日(土) 20時48分35秒公開   ID:m7yoKBYbzN2
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〜裕太回想〜

俺、やっぱり兄貴が帰ってこないから一昨日電話したんです。

不二『もしもし?』

裕太「兄貴か?」

不二『うん。裕太、元気?』

裕太「当たり前だよ!兄貴は?最近帰ってこないけど…」

不二『うん、充実した毎日を過ごしているよ。帰ってこないのはごめんね。今度の大きな休みで帰るよ。』

裕太「そうか。」

不二『…裕太、僕がいないから寂しい?』

裕太「なっ!んな訳ねぇだろう!?」

不二『そうか。僕は寂しいけどな…。』

裕太「…。」

不二『…。あっ!そうだ!』

裕太「今度はなんだよ。」

不二『今度帰った時に言おうかと思ったけど、丁度裕太が電話してくれたし、今から言おうかな?』

裕太「なんだよ?勿体振らずに教えろよ。」



不二『僕ね、昨日恋人が出来たんだ。』



俺はこの一瞬で時が止まったように感じた。女の影もなかった兄貴に彼女?

裕太「は?」

不二『正しくはずっと前から半分付き合っているような状態だったけど、昨日やっと正式に付き合うことになってね…』

ずっと前から付き合っているような関係だっただと?

裕太「どんな人なんだ?」

ずっと前からなのに兄貴から女の影が見えなかったことがおかしい。なのに見えなかった。俺はどんな人か聞いて相手を特定しようと思った。

不二『指が綺麗な人で…』

裕太「おぉ。」

不二『花の香りがして…』

裕太(その二つは兄貴の好きなタイプそのままだな。)

不二『僕には勿体ない人なんだ。』

裕太「あぁ。それで?」

不二『僕より身長高いし、テニスも強いんだ。』

裕太「は?」

テニス強いのはまだ良い。兄貴より強いかどうかは言ってないし。でも、兄貴より身長が高い女性って…兄貴、自分より高いやつがタイプなのか?

『〜〜〜!』

不二『ごめんね。待ってて。』

裕太「何を謝ってんだよ。」

不二『あっ。何でもないよ、裕太。』

裕太「何だよ。」

不二『…相手知りたいの?』

裕太「そっ!そんなわけねぇけどよぉ…」

不二『クス。裕太だけ特別に教えるよ。』

裕太「ほっ本当か!?」

不二『まだ白石以外の皆に言ってないから裕太が二番目だよ。』

裕太「勿体振るなよ!」



不二『クス。幸村だよ。』



二度目。また時が止まった。幸村って神の子幸村精市?いや、名字が幸村なだけで…

裕太「は?」

不二『裕太もよく知っている幸村精市だよ。』

間違いじゃなかった。

『不二〜?まだ〜?』

この声は幸村さん!?

不二『もうちょっとだけ待ってね。…じゃあ、裕太。今日は話せて良かったよ。今度の大きな休みで会おうね。』

裕太「あっあぁ。」

不二『おやすみ。』

裕太「お…おう。」

ブチッ

…。
時間を見ると深夜。深夜で恋人の二人が一緒にいる…それって…それって…



⇒To Be Continued...

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