美少女戦士セーラームーンー四天王×四守護ーAct.2
作者: クズプレイヤー   2021年03月18日(木) 23時55分03秒公開   ID:5mVMD4QNZiY
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クン美奈


『フフフ……。今日という日を俺はどれだけ待ちわびただろうか。やっと等身大の美奈子チョコレートを食べられる…。どこから食べようか?……いや。まずは食べる前にキスをしよう。』

 このように気持ち悪いことを彼女の前で堂々と考えているのは、四天王の中では最年長であるクンツァイト。四天王の中で唯一成人しており、どこかの会社に勤めている。
 クンツァイトはバレンタインデーの前に彼女である美奈子に、彼女の等身大チョコレートが欲しいと言っていた。そして、必ず作ってもらえると信じている。

『さあ…。恥ずかしがることはないぞ、美奈子。早く俺にチョコレートをくれ…。』

 クンツァイトは等身大の美奈子チョコレートを受け取るつもりでいるが、実は美奈子は大きな荷物を持って来ていない。さらに変なことを考えて続けているせいなのか、彼はそんな些細なことにすら気付いていないのだ。

 一方で美奈子は、カバンの中からフィギュアが一体入るか入らないか程度の大きさをしている箱を取り出した。
 それに、いつものような屈託のない笑顔が見られない。逆に今にも泣きそうな顔をしている。

「美奈子?どうしたんだ?今日は何だか暗い気がするんだが……。」

 流石に彼女のただならぬ様子に違和感を覚えたクンツァイトだが、美奈子から返ってきた言葉は…。

「……ごめん。」

 ますます何があったのか分からない。
 美奈子もそれを察したのか(実際のところは分からない)。

「……等身大の美奈子チョコレート作れなかったの……。レイちゃんにも手伝ってもらったのに……。」(←半泣き状態)

 クンツァイトは心底落ち込んだ。
 美奈子に頼んでからずっと今日の為に毎日頑張ってきたからだ。

『…しかし。……作れなかったものは仕方がない。美奈子に何か慰めの言葉をかけよう……。』

 そして声をかけようとしたその時。
 美奈子の親友であるレイが、冷ややかな視線をクンツァイトに向けていた。

『……俺は何かしたのか?あいつは本当に忌々しい…。』

※クンツァイトが美奈子から受け取ったのは、美奈子のチョコフィギュアです。


⇒To Be Continued...

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