俺と彼女と非日常〜第十一話〜俺と勉強その5〜
作者: 零堵   2011年11月02日(水) 10時17分11秒公開   ID:LjOpF6jSo/I
俺こと、南山真琴(みなみやままこと)は、今日も元気である、まあ風邪引いたり、熱が出たりしないかぎり、学校を休む事は無いのである、まあずる休みという手もあるが、基本的に俺は至って真面目なので、ずる休みとかしないのであった
そして、いつものような時間に起き、学校へ行く支度をして、いつもと同じ時間に家を出る、ここまではいつもと同じであったが、今日は少し違っていた
「おはようございます、まこ」
俺に話し掛けて来たのは、昨日学校に来なかった、汐崎美咲(しおざきみさき)であった
「お、おはよう」
「会えて嬉しいです・・・」
そう赤らめて言って来た、何故、彼女が顔を赤らめたのかというと、理由がある
その理由とは・・・俺の事が好きだからである、まあ何で俺がその事を知っているのかと言うと、数日前、俺の下駄箱の中に一通の手紙が入ってあって、その中身は「音楽室で待ってます」だった、で、言ってみると、彼女が待っていた訳で、俺に向かって「彼女にして下さい」と言ってきたからである、まあここまでだったら、普通の男ならば「お願いします」とか「OKです」とか言うだろう、何故なら彼女はクラスの中でも大人気で、ファンクラブ、MKFC(美咲ファンクラブ)まであるからである、だが・・・俺は、普通の男では無かった、まあ彼女と同姓、女だし?
「そ、そう・・・何で嬉しいのかは、聞かないよ・・・」
「そうですか?実は私・・・昨日、風邪を引いてしまって、学校休んだんです・・・出来れば、貴方にお見舞いに来て欲しかったです、家に電話したんですけど・・・妹さんでしたっけ?その方が出て「お姉ちゃんはいません!」と言ってましたけど、昨日、自宅にいなかったんですか?」
はて?昨日は確か、親友の栗谷美鈴(くりやみれい)と一緒に、社会の試験勉強してた筈なんだが?
「昨日は、家で試験勉強してたよ、でも電話が鳴ったのは気がつかなかったかな」
「そうでしたか・・・、あの・・・私が遊びに誘うとした時、今度はちゃんと出て下さいね?妹さんに出てもらうのではなくて」
「は、はあ・・・なるべくそうします・・・」
てか、遊びに誘うのか?俺を・・・一体何所に連れて行くのか、全く分からないのだが・・・
そう話しているうちに、俺の通っている高校、山野辺高校に辿り着き、教室の中へと入る
中に入ると、男子生徒がいきなり「美咲さま〜!昨日は寂しかったです!」とか言って来た奴がいた、多分というかおそらくMKFCのメンバーかと思われる
美咲は「心配してくれてありがとう、もう大丈夫よ」と笑顔でそういった、その笑顔を見て「おお〜」とか騒いでいたりする、うん、さすが人気者だよな、俺と大違いだなって感じがする
俺はそう思って、自分の席に着くと、今日も美鈴が話しかけて来た
「おっはよう〜まこ〜」
「おはよう」
「今日はびっくりしちゃった」
「何が?」
「だって、クラスのアイドルの汐崎美咲とまこが一緒にやって来たんだもん、一体どう仲よくなったの?」
どう仲良くなったか?いや・・仲良くは・・・なったのか?ただ一緒に来ただけだと思うんだが・・・
「一緒に来ただけだって、偶然だよ」
「そう?いよいよ明日がテストだから、今日もまこの家で勉強だね」
「一昨日と昨日は国語と社会やったから、あとは数学、英語、理科をまとめてやる感じかな」
「そうだね、うわ〜大変そう・・・、でも頑張るしかないかあ・・・」
「そうだよ」
そう言ってると、キーンコーンとチャイムが鳴ったので、話すのをやめて、授業に集中する事にした
そして放課後、今日も美鈴を連れて、俺は家へと帰る
家の中に入ると、すでに南山亜季(みなみやまあき)が帰っていたらしく、「お帰りなさい、お姉ちゃん・・・・・・と、その他の人」と言って来た
その他の人って・・・やっぱり随分と我が妹は美鈴の事を嫌ってる感じだよな・・・と思った
「あ、そう言えば亜季?」
「何?お姉ちゃん」
「昨日、電話あったんでしょ?何で自分に言わなかったの?」
「何で、お姉ちゃんが電話あった事知ってるんですか?」
「かけた相手が、自分に言って来たからだよ」
「だって・・・「まこの家ですよね?まこ、私の大好きなまこ、出て来てください」って言って来たから「お姉ちゃんはいません!」って言って、切りました、お姉ちゃん、一体誰です?そんなふざけた事を言ってる人は」
うわ、目が怖いですよ?妹よ・・・
「え〜と・・・まあ、忘れて?」
「忘れるわけにはいきません!私が一番お姉ちゃんの事が好きなんですから!」
「お〜まこ、モテルねえ〜、まあ私がまこの事を一番好きだけどね?色々と知ってる事あるし?」
美鈴まで爆弾発言してない!?・・・何で、俺はこう、同姓ばかりにもてるんだ?
妹にクラスメイトに親友、この中で選べってか?無理だろ、普通・・・
「・・・勉強しに来たんだから、行くよ、美鈴、亜季は邪魔しないでね?」
そう言って、俺は自分の部屋へと行く
「あ、待ってよ、まこ〜」
「お姉ちゃん・・・」
亜季が何か言っていたが、気にしないことにした
自分の部屋に入って、早速英語と理科と数学の教科書を開く
「今日は、三教科一気にやるよ」
「うん、大変だけど・・・やろうか・・・」
俺達は、黙々と書いたり消したり、読み書きをしたのであった
数時間後・・・
外を見ると、月が出ていて真っ暗だった、時間を見ると、夜の十一時を過ぎている
ざっと計算して、五時間は勉強した事になるなあ・・・さすがに疲れていた
「ふ〜、こんぐらいでいいよね・・・もう、疲れたし・・・」
「そうだね・・・」
「じゃあ、帰るね?お互い、明日、がんばろ〜ね?まこ」
そう言って、美鈴は帰って行った、俺はと言うと、お風呂に入って、亜季の作ってくれた夜食を食べて、明日の用意をして、眠る事にしたのであった
こうして、俺の三日間の勉強会が終わりを告げたのである・・・


■作者からのメッセージ
ここに投稿するのも久しぶりですね。
ず〜っとこのサイト覗いていませんでしたし。
感想くれたなぁびさん、ありがとうございました。

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