源氏物語 1
作者: アルミ缶   2009年11月09日(月) 20時45分30秒公開   ID:ov6RKaAr3rc



源氏物語・・・。



その内容は

あるモテモテの男はたくさんの女に恋をするが

なぜか女に憎まれることはなかった。

理由はたくさんの女を同じくらい愛していたから・・・。

このお話はハッピーエンドで終わる・・・。



でもこの現代・・・

そんな話が本当にあったら

あなたは許せますか?









許セマスカ??



















〜バレンタインデー〜


「小野くん・・・受け取ってください!」


ある女の子が小野くんと呼ばれる少年にチョコをあげた。


少年は笑う。


「ありがとうっ!」


それもとても嬉しそうに・・・。



彼の名前は小野 智也。


容姿が良く

頭も良く

性格も良いのだが


誰にも妬まれることのない

好青年だ。


本人は自分が好かれているということに

自覚を持っていない。


でも

その方が幸せなのかもしれない・・・。




〜ある廊下〜


「ねぇ、智也くんって一番みんなからモテるんじゃない?」

「そりゃあ、我等が永遠のアイドルやもんっ。」

「それにしても純粋ですよね。本人自覚ナシ。」



廊下で3人の女子が会話をしていた。


上から順番に


藤村 鈴(チャラチャラ)

沖野 綾乃(関西人)

入江 翔子(おとしやか)


この3人は智也が好きだった。


しかし3人は自分以外の2人も智也を好きなことを知らない。



しかし・・・

ある日から突然

3人と1人の日常が変わってしまう。


















「ごめん・・・。」


ここは教室。


「誰か一人、これ持つの手伝ってくれるか?」


智也は3人に聞く。


「あ、あたしやろっか?」


「ウチやるよっ!」


「私がやります!」




3人は顔を合わせる。



「綾乃、翔子、あたしがやるから2人は遊んでていいわよ?」


「ややっ!ウチがやってくるよ。大変やろ?」


「2人で話したいことを話していて下さい。」



何か『心の中で本当の気持ち、隠しながら口論』が続く。



(もうっ!あたしがやるって言ってんでしょっ!?)<鈴


(ウチにはこのチャンスしかないんや!頼むっ!!)<綾乃


(みなさん、遠慮しないで下さい!私的にも大助かりです!)<翔子






(((まさか・・・・・。)))



3人は自分以外の2人も智也のことが好きなことに気づいてしまった。





(((この2人も・・・智也くんのこと・・・。)))








ドロドロ・・・







「運んでくれてありがとうな、鈴!」


「うんうん。暇だったし、大丈夫よ?」














「手伝ってくれてありがとうっ、綾乃!」


「ウチは人の役に立つんが大好きなんやっ。」

















「助かったよ・・・ありがとう、翔子っ!」


「いいえ。智也くんなら・・・。」









3人のアピール合戦。








ドロドロ・・・














〜ある放課後〜


「何!?好きだったら言えばいいじゃないっ!!」


「何やっ!人っていうもんはなぁ、言えないこともあるんじゃっ!」


「みなさんはずっと抜け駆けしようとしていたわけですね・・・?」







「「「うそつきっっ!!!」」」










嘘吐き



嘘つき



うそつき



ウソツキ・・・










〜理科の時間〜


「・・・・・。」


鈴は何食わぬ顔である液体が入っているボトルを持った。




そして・・・





どぼぼぼぼぼっ!




綾乃の頭にかけた。



「きゃああああ!!!」



「何驚いてるの?硫酸だよ?早く落とさなきゃ、顔がつぶれるよ?」


鈴はキョトンとしている。


綾乃は必死に水で洗い流す。


しかし努力も虚しく

綾乃の顔は火傷を負った。


「何するんやっ!顔がっ・・・顔がぁあ!!」




「あはははははははははははは!!!」




綾乃の恐怖に震える顔を鈴は笑ってみていた。







〜花壇の前〜



翔子は一人で花に水をあげていた。


すると・・・



グシャッッ!!!



「ぎゃあああああ!!!」



翔子の頭に移植用のスコップが飛んできた。


鮮血が飛び散る。



「おとしやかな翔子からは聞いたことない声やな・・・。でも・・・。」


そこのいたのは綾乃だった。


「ウチの方がもっとひどいで?この顔、鈴に硫酸かけられたんや・・・。」


「お・・お・・・・・・お、お前ええええええぇ!!!」


翔子のものとは思えないほどの下品な声が響き渡る。


「怪我はすぐに治るやろ??きゃははっ♪」









〜図書室〜


鈴は本を読んでいた。



「ねぇ、鈴・・・・。」


近づいてきたのは翔子だった。



「今さら何の用?・・・ひっ!!!」



鈴は恐怖に駆られた声を出す。


翔子は包帯をグルグル巻きにしており

そこから血がにじみ出ていた。



「これはですね、綾乃が鈴にやられたことの八つ当たりでこうなったの。」


翔子は狂ったように笑って見せた。


「だから・・・それ以上のことをしてあげるっ♪」




グイッ!



翔子はものすごい力で鈴の服を引っ張り

窓の元へ行く。



「止めてッ!止めてッ!!お願いだからっ止めてぇ!!!」


翔子は窓をガラッと開けた。



「大丈夫。ここは二階だからうまくいけば死ぬことはないですよっ♪」


頭から窓の外へ出した。



「止めて!止めて!止めてぇっ!!!」



ドンッ・・・!



ズルッ・・・




「ああああああああぁああああぁああああぁああああああ!!!!」




グシャッッ!!!



下で鈴がピクピクいっている。


「ほぉーら、死なない。」











残酷になっていく八つ当たり。


醜くなってしまった恋。


これはいずれ

みんなを巻き込むことになろうとは


思いもしませんでした・・・。




■作者からのメッセージ
ホラー系は初めてですっ!

・・・ってか、息抜きにやっていることなので
途中で終わるかもしれませんが
どうぞよろしくお願いしますっ!

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