俺と彼女と非日常〜第三話〜俺と親友その2〜
作者: 零堵   2011年07月30日(土) 08時52分37秒公開   ID:YynBrr2ofCI
俺こと南山真琴(みなみやままこと)は、どうしようか迷っていた、まあ何故迷っていたかといわれると、事の始まりはこうである・・・
俺が昨日、クラスのアイドル的存在の汐崎美咲(しおざきみさき)に「大好きです、付き合って下さい」と告白され、どう返事したら良いかと思っていた所、彼女の友人が「ガンガンアタックしていったら?」とアドバイスしちゃいやがったからである、これでは断っても、しつこくアタックしてくるだろう?全く・・・なんて事をアドバイスしてくれたんだ・・・と、そう思ってしまったのである
そして授業が終わり、放課後、帰る用意をしていると、俺の親友?の栗谷美鈴(くりやみれい)が、俺に話しかけて来たのであった
「まこ〜、ちょっとお願いがあるんだけど?」
「何?」
俺がそう言うと、美鈴はこう言ってきた
「明日、暇かな?まこ?」
明日?明日は確か・・・学校が無い日、まあ普通に休みだから、一日中ごろごろとしていられる事だって出来る、まあぶっちゃけて言うと、何も予定は入っていない
「まあ、暇な事は暇だけど」
「よかった、じゃあね・・・明日、私に付き合ってくれる?」
はい?何ですと?付き合う?その言葉を聞いて、俺はちょっと考えてしまった
なんせ、昨日同じ事を汐崎美咲に言われたからである、まああっちはかなり強引な感じだったけど・・・俺は、とりあえずなんでか聞くことにした
「え〜と、付き合うって・・・」
「あのね?明日、一緒に行って欲しい所があるんだ、まこ〜いいでしょ?」
明日行って欲しい所ね・・・さて、どうするか・・・
確かに俺は明日の予定はまるで入れてないし、暇と言われれば暇なんだが・・・一体何の用なんだ?と俺は思ったので、聞いてみる事にした
「行って欲しい所って?」
「実はね?明日、限定のイベントがあるんだ、だからまこを誘おうと思ってね?駄目?」
駄目と言われてもな・・・限定のイベントねえ・・・
俺はどうしようか、迷ってはいたが、まあどんなイベントか気にはなったし、結局引き受ける事にした
「わかった、自分はOKだよ」
「ありがとう〜、じゃあ明日の八時、駅前に集合ね?じゃね?まこ」
そう言って、美鈴は教室から出て行った
さて俺も帰るかと、席を立つと背筋がぞくっとした、それは何故かと言うと・・・
まだ帰ってなかったのか、俺を睨むように見ていたのは、汐崎美咲だった
その目はまるで、親の仇を見るような眼にも見えて、ちょっとというかかなり怖かった
何で睨まれなきゃいけないんだ?と俺は思ったが、話しかけられるとなんか嫌なので、俺はそそくさと教室から出て行って、家路に着く事にしたのである
そして次の日の学校が休みの日、俺は出来る限りの軽装で外に出た
時刻は八時になっていなく、家から駅まで数分なので、予定時刻には十分間に合った
駅前にたどり着くと、もう既に美鈴がやって来ていて、俺に向かってこう言ってきた
「よかった〜来ないかと思ったよ〜まこ〜」
「いや、約束は守るよ、来るって言ったし」
「そうだよね?さすがまこだよね〜」
さすがって何だ?まあ、気にしないでおこう・・・
「で、一体何処に行くの?」
「あ、言ってなかったっけ?」
言ってない、何処に行くか全くと言っていいほど、言ってないぞ
「えっとね?ここから電車に乗って、ある場所に行くんだ、だから着いてきて?」
「電車に乗るとか聞いてないんだけど、結構遠いの?」
「いや、そんなには遠くないよ?ここから3駅ぐらいだし」
「そう」
「じゃあ、行きましょう」
そう言って、美鈴は切符を買って改札に向かった、俺も美鈴と同じく切符を買って改札に向かう
そして電車に乗り、たどり着いた場所はと言うと・・・
「ここって、秋葉だよね?」
「そうだよ〜」
たどり着いた場所は、オタクやマニアが集まったり大手電器街が立ち並ぶ、言わずと知れた秋葉原であった
ここに来たと言う事は・・・イベントってもしかして・・・
「ねえ、限定イベントって・・・・」
「うん、天空カイザーの限定コスプレイベントだよ〜」
やっぱり!そう言う事だろ〜と思ったよ、しかし天空カイザー?何だそれ?って感じなんだが
「もしかして嫌だった?まこ?」
「いや、嫌というか・・・まあ、せっかく来たんだし、最後まで付き合うよ」
「ありがと〜、さすがまこ〜」
そう言って人前だと言うのに思いっきり抱きついてきやがった、恥ずかしくないのか?こいつは・・・と、俺は思ってしまった
「じゃあ、その会場に行きましょう」
そう言って、美鈴はすたすたと慣れているのか、目的地に進んで行ったようである
俺は、その後ろを無言でついて行ったのであった・・・

■作者からのメッセージ
続きの話です。

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