魔属となったボク〜第一話〜
作者: 零堵   2011年02月25日(金) 22時45分33秒公開   ID:YynBrr2ofCI
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世の中には、二種類の者達がいる。
一つは、ヒト属、魔術とか不思議な力は使えないが、知識はある。
そしてもう一つは、魔属、魔属には色々な種類がいて、使える能力もさまざまである。
昔、仲が悪くて戦争をしたが、今は共存の道を共に歩んでいるのであった。

桜が舞い散る季節、時刻は、放課後
学校からの帰り道に忘れ物に気がついて学校に戻っている者がいた。
彼の名前は、城ヶ崎恵、年は16で
黒目に短髪、顔は昔から、女顔で、声も小学生みたいな声をしていた。

「忘れ物しちゃったな・・・ん?何だあれ・・・」
恵は、普段、登校用に使っている道に何かいるのを発見した

「危ない!」

「え?・・・うわ!」


誰かの声が聞こえたと思ったが、聞こえた瞬間何かに襲われ、恵は急に苦しくなった。

「なっなにこれ・・・」
うすれゆく意識の中、声が聞こえた。


「遅かった・・・大丈夫?・・・これは助からないわね・・・」

「そっそんな・・・う・・・」


そう言って恵の意識は完全に失ったのである。
次の日のニュースに城ヶ崎恵さんが死亡したと報じられたのであった・・・



「ん・・・」
「お目覚めの気分はいかがかしら?恵君」
「え・・・ここは?」
「私の家よ」
そう言われて辺りを見渡すと、確かに恵の家ではなかった
「貴方は・・・?」
「自己紹介がまだだったわね?私の名前はユウリ・アスターシャよ?
ユウリでいいわ、よろしくね?恵君」
そう彼女は名乗った。彼女の容姿は、銀髪の長髪で
背が低く、目がつり目で、間違えれば小学生にも見える容姿をしていた

「あっはい・・・って、何で僕の名前知ってるんですか?それに僕は一体どうなったんですか?」
「まあ、一言で言うと貴方は死んだのよ」
「はいぃ!?」
「フールに襲われてね?運がなかったわね?」
「じゃあ僕は・・・あ!」
恵は、自分の体を見てみた、なんか少し違っていた
体のあちこちに切目があるからである。
「その体はね?機械人形、マリオネットと言うのかしら?
私がそのマリオネットに貴方の魂を入れたの
貴方、フールに襲われて死んだから私が助けたのよ?」
「じゃあ僕は・・・もう元には戻れないの・・・?」
「戻る方法は一つだけあるわ」
「一体どんな方法なんですか!教えて下さい!」
「それはね・・・、昔に戻し方聞いたんだけど、忘れたわ」
「早く思い出して下さいよ!僕、これからどうすればいいんですか!」
「無理よ、かなり昔だしね?・・・そうね・・・
その姿で自分の家に帰る?ちなみにはいこれ、昨日の新聞」
恵は、ユウリから新聞を受け取って内容を見てみた
午後○○時○○頃、路上で倒れている者を通行者が発見
被害者は、城ヶ崎恵、何者かに襲われて失血死と、書かれてあった
「僕が死んだって載ってる・・・」
「そ、だから貴方が生き返って機械人形となってるのは誰も知らないのよ
私以外はね、それでも家に帰る?」
「・・・いいです、戻れるんだったら元の姿になってから家に帰ります・・・」
「じゃあ決まりね?私の家に住んでいいわ、丁度助手が欲しかったしね?」
「助手?僕は一体何をすればいいんですか?」
「もちろんこの家の家事とかね?あと私の仕事の手伝いよ」
「家事手伝いは解りました、仕事ってなんです?」
「私の仕事はフールを倒すことよ、私は死神だからね」
「そうなんですか〜って死神!?じゃあ鎌とかあるんですか?」
「あるわよ?ほら」
そう言って、ユウリは鎌を出現させた
「この鎌は死神の証見たいなもんね、これで私が死神だということが解った?」
「はい、解りました」
「じゃあ早速出かけるわよ?恵」
「出かけるって何処に?」
「貴方を襲ったフールを倒しによ!」
こうして二人は、夜の町に繰り出したのだった


「あっちに何が見える?恵」
「え〜と、酔っぱらいがいます、あと女性が携帯で何か話してるのが見えます
あのユウリさんなんか見える背景が赤みがかかったみたいに見えるんですが」


「それは多分、夜間モードね?貴方は今
機械人形だから赤外線センサーかなんかが働いているんじゃない?」

「そうなんですか・・・こうしてみると改めて
自分が人じゃないことが解りましたよ・・・」


「そう落ち込まないの?せっかく生き返ったんだから感謝しなさいよ」


「まあその事に関しては感謝してますよ・・・あっ」


「どうしたの恵?」


「前方五十メートル先から何かやって来ます!
足が四本あって鋭い牙が見えます!」


「それが恵を殺したフールよ!恵!フールはどっちに行ったの!」

「え〜と、道路を左右に飛びはねながらこっちに向かってきます!」

「解ったわ!」


ユウリは、鎌を構えるとフールに向かって鎌を振るう


「これでも喰らいなさい!」、


そう言って、鎌で斬りつける、フールはユウリの攻撃を喰らって、動きが鈍る

「恵、貴方も手伝いなさい」


「手伝うって言われても、どうやればいいんですか」


「何が何でも!素手で殴ってでもいいから戦いなさい!」


「そう言われても!でっでも何とかやってみます!」


恵は、そう言って構えるとフールに向かって殴りかかった


「え〜い!」


しかし、一瞬で弾き返され
十メートルは吹っ飛ばされて壁に激突する

「壁に激突したのに、痛みが全然感じない・・・」


「よかったじゃない、痛みを感じないんだからどんどん突っ込みなさい!
壊れたら私が直すから」

「なんか嫌な言い方だけど・・・行きます!」


恵はそう言って、再びフール突っ込む
さっきとは違う動きをしてフールにダメージをなんとか与えたみたいだった


「がっちり抑えてるのよ!恵!」


「わっ解りました」


ユウリは、鎌を構え直すとフールに向かって垂直に斬りつける


「これで終りよ!」


「ユウリさん!僕の腕ごと斬ってます〜!」


ユウリの攻撃により、フールは切断されて、ついでに恵の腕も切断されていた


「終ったわ・・・さすが私、さすがにちょっと疲れたから、
帰ってシャワーでも浴びようかしら」


「それより僕の腕が!直して下さい!」


「あ〜はいはい、ちょっと待ってね」


ユウリは、そう言って落ちている恵の腕を掴むと、恵の所に持っていった


「こうして、あとはこれね?」


そして、ポケットから何か取り出すと、腕の接合部分に塗って、恵に装着させた


「はい、これでOKよ?ちゃんと腕、動く筈だわ」


「あっ確かに動きます、あの・・・ちょっと聞いていいですか?」


「何?」


「僕の腕の接合部分に何塗ったんですか?僕が思ったのは
ユウリさん死神だから
何か魔法かなんかで治してくれると思ったんですが・・・?」


「恵に塗ったのは、超強力接着剤よ?
まあ確かに魔法で治すという方法はあるけど、この方が簡単でいいじゃない」


「そんな理由なんですか・・・」


「とりあえずフールは倒したし、恵の敵討ちは取れたからいいじゃない」


「まあそれはそうなんですけど・・・」


「じゃあ帰るわよ?恵、色々とやって貰いたい事あるしね?」


「あっはい、解りました」


こうして、恵の新しい生活が始まったのであった



⇒To Be Continued...

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