ミスティックシンフォニーセカンド!〜第二十八幕〜
作者: 零堵   2011年02月16日(水) 17時27分27秒公開   ID:LjOpF6jSo/I
新たなフェイクの情報があったので、ミスティとレイは
早苗と晶と合流し、ミスティックトラベルで
早苗達がいる年代から、三年後の世界へ旅立ち
そこへ出会ったのは、篠崎律子そっくりの人物なのでした・・・

〜篠崎家〜
「ほんとに、久しぶりね〜」
そう言ったのは、この家の長女
篠崎律子でした、律子は、街中で早苗達(過去の)と出会ったので
自分の家へと招待したのでした
「やっぱり、律子ちゃんなんだ?」
「ええ、私は篠崎律子よ?え〜っとそっちの二人は、ミスティさんとレイ君だっけ?」
そう言って、水色の髪をしている二人に呼び掛けると
「はい、そうです、私がミスティで」
「僕がレイだよ」
「そっか・・・じゃあ、昔に出会った人なのね・・・」
「ね、ねえ律子ちゃん?」
「何?早苗ちゃん」
「久しぶりって言ってたけど、どう言う事なの?」
「そう・・・じゃあ、あの事は知らないのね・・・」
「あの事?」
そう早苗が言うと、律子は真剣な顔をして、こう言いました
「早苗ちゃんはね?中学を卒業する前に転校しちゃったのよ」
「えっ!どうして!?」
「それは・・・、早苗のお母さんの恵奈さんが、交通事故で亡くなってね・・・
早苗ちゃん家って、母親と二人暮らしだから、親戚の家に住む事になって
転校する事になったのよ・・・」
「!!!お母さんが・・・交通事故!?」
「そうよ・・・?あれ?早苗ちゃん、その事・・・知らないの?」
「知らない・・・お母さん、今朝も元気に会ってたし・・・」
「え・・・?どう言う事?早苗ちゃん?恵奈さんが生きてる筈ないのに?」
「それは、私が説明した方がいいですね、私達は
碧川恵奈がまだ生きてる時代
つまり、約三年前の十二月から、やって来たんです」
「ところで、恵奈さんが交通事故にあったのって、いつなんだ?」
そう晶が言うと、律子は、こう言いました
「確か・・・今から約三年前の1月だったかしら?」
「じゃあ、知らないわけって事か・・・早苗・・・」
「お母さんが交通事故・・・・、そんなあ・・・」
早苗は泣きそうになっていました
それを見て、晶はこう言いました
「なあ、ミスティさん、その交通事故、防ぐ事は出来ないのか?」
そう晶が言うと、ミスティは、少し考えてから言いました
「はっきり言って、それは無理です
未来が変わってしまいますし、早苗、気の毒ですけど・・・
もし、その交通事故がイレギュラー、つまり起こる事が無かった場合は
変わってきますが・・・レイ、その交通事故の詳細、調べてくれる?」
「解ったよ、姉さん、じゃあ調べてみるね?」
そう言って、レイは、小型の機械をいじって、操作する
「え〜っと、碧川恵奈が交通事故にあったのは
約三年前の一月の某日、詳細は・・・あれっ!」
「どうしたの?」
「この交通事故を起こした車・・・フェイクだ!
前に現れた車形のフェイクみたい!」
「じゃ、じゃあ・・・お母さんが事故に会う前に、そのフェイクを阻止出来れば・・・」
「ええ、事故が起こることが無く、未来も変わって
早苗が転校と言う事は無くなります」
「じゃあ、すぐにそのフェイクを阻止しないと!」
「その前に、この時代に現れたフェイクを何とかするのが先ですが・・・
構いませんか?早苗に晶」
「早苗、恵奈さんを助けたい気持ちは解るが
今はこっちのフェイクの確保にしとかないか?」
「う、うん・・・そうだね・・・、ミスティさん
こっちのフェイクの確保の強力するよ!」
「ありがとうございます、じゃあ行きましょうか、フェイクが現れる現場へ」
「うん、あ、律子ちゃんはどうする?」
「私?私は家にいるわ・・・絵本書く作業あるしね?
もし、その交通事故が無くなったら
未来が少し変わってどうなるか解らないけど
私は、応援してるわよ?頑張ってね、会えて嬉しかったわ、早苗ちゃん」
「・・・ありがと、律子ちゃん、未来でも絵本は続けてるんだね?」
「ええ、これは昔からの私の夢だからね?早苗ちゃんも頑張ってね」
「うん!」
「じゃあ、行くか、早苗」
「了解、ミスティさん、フェイクの現れる場所に向かおう!」
「ええ、解りました、レイ、フェイクが出現する場所を割り出すのよ」
「了解、姉さん」
こうして、早苗達は、律子と別れて、フェイクが現れる場所へと向かったのでした
〜フェイク出現地域〜
「ここが、フェイクが現れる場所だよ」
レイに案内されて、早苗達は公園の中にいました
「この公園の何処かに現れるのね?」
「そうだよ、あ、あそこだ!」
そうレイが言うと、空間が歪み出して、中から現れたのは
黒い蜘蛛の形をした異形の物体でした
「あれが識別反応、蜘蛛型フェイクだよ、糸攻撃してくるから、気をつけて!」
「了解、じゃあ行くぞ!早苗!」
「解ったわ!ミスティックシンフォニー!」
「ミスティックシンフォニー!」
早苗と晶がそう言うと、グローブが光りだして、早苗と晶の体を包み込む
光が晴れたと同時に、服装が変わっていました
早苗は、探検に行くような格好に銃らしき武器
晶は、バンダナにナイフを装備した盗賊みたいな格好になりました
「この装備でやってみるわ!いっけ〜〜!」
そう言って、早苗は銃を蜘蛛型フェイクに向かって、ぶっ放す
弾は真っ直ぐ向かって打ち出され
フェイクに命中するが、ダメージを受けているように見えませんでした
「効いてない!?」
「早苗、危ない!」
「えっ!キャア!」
蜘蛛型フェイクが、糸を撒き散らして、早苗に命中
早苗は、身動きが取れなくなりました
「う、動けない・・・」
「待ってろ!今、動けるようにしてやるからな!」
晶は、持っていたナイフでその糸を切り裂きました
「あ、ありがと・・・、晶」
「大丈夫か?早苗?」
「な、なんとか大丈夫・・・それより、どうする?晶」
「そうだな・・・ミスティさん、あのフェイク
弱点とかあるのか?」
「そうですね、蜘蛛型だから火とかの攻撃には弱いかと思います
レイ、貴方の武器で弱らせる事、出来る?」
「解らないけど、やってみるよ!」
そう言って、レイは腰に装着した銃を構えて
蜘蛛型フェイクに向かって撃ち出しました
弾はさっき早苗が放った弾とは違うらしく、当たった瞬間に爆発
蜘蛛型フェイクは、奇声をあげました
「どうやら、効いてる?」
「あの当たった所に、ナイフ当てられない?晶!」
「やってみるぜ!うりゃあ!」
晶は、レイが当てた場所にナイフを投げて
ナイフはあっさりとフェイクに貫通
フェイクはかなり弱っているようでした
「いまだよ!姉さん!」
「解ったわ、ミスティックフォース!」
ミスティがそう言うと、蜘蛛型フェイクのまわりの空間が歪み出して
す〜っと、蜘蛛型フェイクは消失したのでした
「これで、この時代のフェイクの確保完了です、じゃあ、レイ」
「解ったよ、姉さん、早苗に晶?元の時代に戻るよ?いいかな?」
「そうだな、フェイク確保出来たしな?」
「そうね・・・」
「早苗・・・恵奈さん、助けるんだろ?頑張ろうぜ?俺も強力するし」
「・・・ありがと、晶」
「じゃあ、行くよ?ミスティックトラベル!」
そうレイが言うと、四人の姿がぱっと消滅したのでした
〜三年前の十二月〜
「無事、出発した時間帯から、戻ってきたよ」
季節は、冬の季節、さっきまでいた夏の時代とは違い
地面に雪が少し、積もっていました
「うわ、寒!」
「確かに、寒いわ・・・」
そう言って、早苗と晶は薄着から防寒服に着込みました
「じゃあ、早苗と晶?私達は、未来に戻るけど
次のフェイクが現れるのは一月だから
それまでは、普通に過ごしていてね?」
「そうだな・・・早苗
恵奈さんは未来に起こる事を知らないんだから、言っちゃ駄目だぞ?」
「解ってるわよ・・・お母さんに気がつかれないように、助けるつもりよ」
「そうですね、そうした方がいいかも知れません、じゃあ、レイ、行くわよ」
「了解、姉さん、じゃあまたね?早苗に晶」
そう言って、ミスティとレイは、二人から離れていきました
「じゃあ、気を取り直して、映画見に行こうぜ?早苗」
「そうね、そうするわ・・・」
そう言って、二人は映画を見に行く事にしたのでした・・・
■作者からのメッセージ
零堵です。
物語もクライマックスに近づいたって感じですかね?
フェイクも残りあと、2体ぐらいですし
続き、出来る限り早いうちに書こうと思います
よかったら、見てやって下さいませ〜

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