ジュエルプリンセスMiracle 第2話 生徒会新メンバー?!
作者: 夏姫 みの  [Home]   2010年01月04日(月) 20時43分23秒公開   ID:bkWoewa3Plc
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 始業式も終わり、一足先に生徒会室に入った副会長の桃奈ももなと、桃奈の弟で書記の有紀ゆうき。桃奈以外の生徒会は、お疲れの様子。だが、これだけでは終わらない。今日は


「生徒会室でSPの日よ!!」


と桃奈が言っていたのだ。だが、

「姉さん」
「なんです?」

有紀が質問する。

「SPって「セキュリティポリス」のことですか? それとも「スペシャル」ですか?」
「有紀、Security PoliceやSpecialじゃありませんわよ。SPは生徒会パーティー。略してたのですわ」

桃奈は言う。

「紛らわしいです!! ていうか、英語混ざってますし!!」
「でもその方が言いやすいでしょう? あ、英語の発音は受験勉強で身についたクセですわ。そんなことはいいので、したくしますわよ!! 有紀、エプロンとバンダナ、それとゴムとか持っていますわよね? そこの台所でクッキーを作りますわよ!!」
「はい……。どうせ逃げたくても逃げれないんで」

有紀は桃奈の言うことを、しぶしぶ聞くしかないのでした。





















そして生徒会パーティー…いや、略してSPの時間だ。


「ふぅ……時間内ギリギリに終わりましたわ」
「ですね。先生にお色気作戦(4期の1話参照)で掃除の時間を「SP? の準備」の時間にしましたけど」
「そろそろ来てもいいはずですわ」


と言った時


「姉弟揃って、いつも早いな」


副会長のようが入ってきた。

「ええ。準備してましたの。今日はSPの時間なんで」
「SP? あぁ! 生徒会パーティーのことか」
「そうです。姉さんに手伝わされまして」
「有紀も大変だな。後さ、SPじゃなくて単なる「お茶会」じゃないのか?」

「お茶会」という言葉に、桃奈は

「いえ、ただのお茶会じゃありませんわ!! SPですわよ!! まあ、内容は同じかもですけど…
「同じかよ!!」

陽のツッコミが入る。その時。


「あっ、遅くなってゴメンね!!」
姫様プリンセス
叶氣かなき

 姫様ごと、会長の叶氣が入ってきた。が、まだ後メンバーはいる。今日、転校してきた例の2人だ。

「そういやSPだったんだね。五十嵐兄妹いがらしきょうだいの歓迎会?
「いや、歓迎会じゃなくてSPはSPすわ。まあ似てるかもしれないですけど…
「似てるんかいっ!!」

叶氣のツッコミが入る。


「まあいいや。……それより詩羽しうってヤツのパワージュエルの気配、感じたか?」


 陽のその一言で、急に場の雰囲気が暗くなる。ココからは、とても重要なことになるらしい。

「はい。感じました」
「とても強力な力ですわ。流石はしゅうくんの妹さん」
「私も感じた。頭の奥底が詩羽ちゃんと会うとジンってする」
「ああ。それについてだ」

 うまく飲み込めない読者さんのために、改めてパワージュエルのことを説明します。
 パワージュエルとは10000人に1人しか持ってない力である。そして、その力を悪用する人もいる。それぞれ力にもパターンがあり、さまざまなジュエルがあるのだ。
 また、知らないパワージュエルを持っている人同士の近くにいると、叶氣のように頭がジンとくる現象や、強い気配がする。だが、この現象は相手が「パワージュエルを持っている」と白状するか「ジュエリーチェンジ(宝石の力を使って変身すること)を見せる」かどっちかの条件を満たせば、その相手に対しての現象は無くなる。
 戦闘時にはいつの間にか持っていると言う、不思議な宝石である。

「あんな強力な力は、すごそうだな。これからの生徒会で期待できる力だ」
「といいますと?」

有紀が言う。

スカウト、ですわね。日向ひなたくん」
「ああ」

桃奈と陽は言う。叶氣は一人驚いていた。

「えっ?! 詩羽ちゃんにいきなりスカウトても困ると思うよ。それに詩羽ちゃん、体弱いんだよ?」
「僕も姫様の言う通りかもしれません。パワージュエルの力を使い、ジュエリーチェンジをさせると体にどれだけ大きな負担がかかるか心配です。たとえ少しのパワーでも体の負担は大きかったりしたら困りますので」


叶氣と有紀はスカウトに反対気味だ。

「姫様、有紀。確かに、体への負担はかかると思いますわ。有紀の言う通りに「少しのパワーでも負担は大きい」かもしれません」
「まっ、でも結局決めるのは「詩羽自身」だから、本人が嫌なのなら無理にでもやらせないし、戦闘も一切させない。でも、本人がやるのであれば無理しない程度にやればいいと思うけどな。オレの意見だけど」

桃奈と陽は言う。

「でも…」

とその時





「そのことなら心配ない」





 生徒会室のドアを開け、この生徒会の元書記 しゅうとその妹の詩羽しうが入る。皆は驚いた。

「さ、さっきまでの話を聞いていたんですの?」
「うん。あたしのことを話した時から、ずっっっと今まで生徒会室のドアの向こうで聞いてた。ね、お兄ちゃん」

秀はうなずく。生徒会はみな、ポカンと口を開けていた。


「あたしは大丈夫。けど、今から数年ぐらい前、ジュエリーチェンジをして、無理をしすぎて体力の消費がものすごく大きかったことがあるの。「最悪の場合、死に至る可能性もある」ってお医者様も言っていたぐらい。でも回復して……リハビリもして歩けるようになって、松葉杖もいらないほど良くなった。だから大丈夫だよ、心配しないで。今度は、ちゃんと自分で力のコントロールするから。戦闘もできる」


詩羽の瞳は本当に真剣だった。これには叶氣たちも逆らえなかった。


やる気はあるってことになりますよね?」
「はいっ!! やる気はあります!! 少しでも皆のお役に立てるようになりたいです!!」


 詩羽の声は生徒会室に響く。そして、しばらく沈黙が続く。けど、詩羽は真剣な眼差しを叶氣たちに向ける。














「……わかりましたわ」



桃奈に釣られ



「ああ。やる気がすごいしな」



陽が言う。



「でも、無理はしないでね?」



叶氣も



「最年少ですが、頑張ってください」



有紀も言う。



「ありがとうございます!! 精一杯頑張りますので、よろしくお願いします!!」



詩羽は顔をぱああっと明るくして言う。


「よかったね、詩羽。でも、姫様の言うとおり、無理はしないで」
「うん!! お兄ちゃん!!」

と五十嵐兄妹が嬉しそうに話してる。が…

「ところで姉さん、SPはどうなってるんですか?」
「あっ!!」

有紀のその言葉で桃奈は思い出した。

「えす、ぴー? もしかしてSecurity Police?! どこ? どこー? 握手したーい!!」
「ほら、勘違いするでしょう? 姉さん。なんか、もっと変な方向に行ってますよ」
「略さないほうが正解だったかしら、ね?」

秀には何の略かわかっていたが、詩羽にはわからなかったのだった。

「実は詩羽、ドラマはかなり好きだから、こんなよく勘違いはあること」
「あー。確かにあったな。SPっていうドラマ」
「作者の夏姫が、毎週欠かさず見ていたらしいけどね。SP……」




この生徒会は新メンバー入りで騒がしくなりそうです。






























「で、役職はどうしましょう。会計と書記」

有紀がSPを始めて数分経った時に言った。

「そうですね。秀くん、生徒会にまた入ってくれます?」
「わかった」

秀はあっさりと引き受ける。

「そうとなれば役職だね。書記と会計…が空いてるけど」
「書記がいいな。いいよね? お兄ちゃん」

詩羽は言う。

「別に会計でも構わない」
「やったぁっ!! じゃあ、あたしが書記だね」
「では、詩羽さんが書記、秀くんが会計……でいいんですね?」

「はい」

と約1分で決まったのだった。





⇒To Be Continued...

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