沈黙の心とその笑顔に 2
作者: 檸檬   2009年11月14日(土) 21時45分11秒公開   ID:xadqGTcF5PQ







あくる日 碧は 勉強を 真央に教えていた



「ここ、教えて! 分からないの」

打ち解けようと頑張る真央

「馬鹿ね、簡単じゃない」

そして、あしらう碧


「何で分からないの? ほんっと、馬鹿」

「酷っ! ・・・でも、もう慣れましたよ〜。

 碧は、人の心に対する配慮が出来ないの、分かってるから」

「・・・それだけ分かっててもね」

「そーだけどさ!」


其処に 希有がやって来た



黛希有

容姿端麗 頭脳明晰 そして 何をしても上手くいく

誰もが憧れる 『完璧』な 少女―――――





「碧ぃ」

「希有」

碧は 顔を上げる

「あのさぁ、もっと簡潔に教えてあげたらどう?」

すると、彼女は、意外なことをやってのけた




「私、教え方・・・わっかりっませーん」

と、ポーズ付きでおどけたのだ





それは この学校で流行っているギャグ

意外性も手伝って 見ていたクラスメートは 次々と笑い出した


「あははっ・・・!!」

「ぷっ」

「うっそ、倉敷さんが!?」

「あははははは!!」

「腹いてぇ〜」

他クラスの子までも「何だ?」と集まってくる始末で

あっという間に クラスは 笑いに包まれた


「アンコール! アンコールぅ!」

「もう一回やってよぉ〜!」

その後も 碧はこれを連発し 人を笑わせた







そんな1日も 終わりに 近づいた




「倉敷」

放課後 オレンジ色に照らされる 廊下で

碧の肩は 誰かに 叩かれた


彼は 希有と同じ 生徒会長を務める 相楽刃さがらやいばだった



「相楽?」

「あのさ、ちょっと話す時間、あるかな」

「ええ」

碧は 頷いた




■作者からのメッセージ
★意外性たっぷりにしました♪

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