夜明けは何時…  プロローグ 3年前の秋
作者: 翠   2009年11月03日(火) 11時14分46秒公開   ID:9CUiP.jDuIA
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夕方、少し遅く帰ってきた私は、母親が誰かと電話をしている声が聞こえてきた。
「…う、嘘…ですよね?」
母親の声は震えていた。いつも私や父親を凄い剣幕で圧倒している母親も声ではなかった。
「?…お母さん?どう…」
私が母親に声を掛けようとした時母親は受話器をきつく握り締めて声を荒げた。
「泰輔さんが死んだなんて嘘ですよね!!」
「…え?」
私は耳を疑った。聞きなれた名前、そして理解できなかった・・・・・・あの言葉。
「…う、そ…」
私の手から持っていた鞄が音を立てて床に落ちた。
――何言ってるの?お母さん。そんなのお父さんの冗談に決まってるよ!
声が出ない。
――あ!もしかしてお母さんとお父さんで私を騙してるの?
全てを冗談として纏めたい。
――…ねぇ…お母さん。嘘だと言って……!
鞄が落ちた音に気づいた母親は私の方を振り向いた。そして…。

「泰輔さんが…交通事故で……即死で…私……!!」

母親の声が凄く遠くで聞こた。凄く、凄く遠くで聞こえたはずなのにはっきりと…。
泣き崩れる母親に代わり電話に出たが、何も頭に入ってこなかった。
入ってこない以上に、涙すら出てこなかった…。

それから間も無く、葬儀が執り行われた。その間、母親はずっと無き通しで参列者の方々に哀れみめいた目で見られていた。
一方私は、どうしても信じられなくて、信じたくなくて、涙を流すことも出来なかった。

父親の葬儀が終わってから、母親はおかしくなってしまい、私に暴力を振るい始めた。
それは、3年経った今でも変わらない。
■作者からのメッセージ
駄文で本当にすいません。

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