ハードな学園生活!10!
作者: アルミ缶   2009年10月30日(金) 21時19分03秒公開   ID:ov6RKaAr3rc




ピーッ!ピーッ!



聞こえる心拍数の音




もうこのとき少女は放心していた























『不治の心臓病』


医者は確かにそう言った





歩たちは無言で何も会話を交わすことなく家へ帰ることになった



もう夜だった



兄と同じ運命をたどるはずの勇人・・・



頭からはどうやっても離れないだろう・・・





車のライトや信号機、電灯などがとても色鮮やかだった






歩は一人で道路を歩いていた


その足元はどことなくふらついていた




二度と繰り返してはならない悲劇を思い出していたのだろう・・・






しかし歩は自分の横からくろ大きな光に気づくことはなかった




異様なブレーキ音



落ちてくる違う光


























ガッシャアアアアアアアアアアアアァン!!!!!!



















「何!?今の音!」

「女の子が車にひかれたんだって!」

「しかもガラスが荷台からガラスが落ちてきて今道路混雑だよ!」

「大変だぁ・・・。」


















「歩が!!!?」




小雪たちは急いで病院に向かった



勇人と同じ病院だった









〜勇人の病室〜



「先生っ!勇人くんの容態が!!?」



ひどくなっていく心拍数






色々試してみたがダメだった






「・・・。」


医者は静かに勇人から麻酔を取った





「手は尽くしましたが・・・。」



勇人の母は勇人に泣きついた




「そんなっ・・・。」


「勇人っ・・!」




小雪たちも絶望と悲しみの入り混じった声を出した








勇人は目を覚ます


「あ・・・勇人くん?」



「あ・・・れ・・・?アユムは・・?」



「歩はね、今交通事故にあっちゃって・・・・。命に別状はないんだけど・・・。」






「?」



「落ちてきたガラスが目の角膜を傷つけちゃったみたいで・・・、もう目が見えないの・・・。」




「!!」



勇人は目を大きく見開いた




その青白く苦しそうな表情はもう死の直前だった




「母さん・・・。」


「ん?なぁに・・・?」



「俺の・・・・最後・・・の・・お願・・い・・聞いてくれ・・るか・・・?」



「いいわよ。何でも言って。」




「先生も・・・いいっすか・・・・?」

























「実は・・・・・。」





















〜手術室前〜



歩は目を覚ました




しかし暗闇で何も見えない



「あ、歩。目を覚ました?・・・あのね、今はね歩は目が見えないけど、今角膜の提供者がいたの。だからすぐに目が見えるようになるわ・・・。」



「提供者?よかった・・・・。」




歩はほっと息を吐いた



そして気を失った








角膜の手術はすみやかに行われた



■作者からのメッセージ
なんか急展開っ!見てくれた人っ!どうもありがとうございまする・・・。

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