見習い勇者番外編〜それぞれの番外編〜
作者: 真佐人   2009年06月20日(土) 02時35分45秒公開   ID:YynBrr2ofCI
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魔法使いの場合


ここは、とある国の魔法が盛んな場所、この国に魔法の修行をしている少女がいました・・・



「とりゃ!これはあ〜してこ〜して・・・えい!」


その少女は、杖を持ち本を見ながら空き缶に向かって、呪文を言っている見たいでした


「いでよ!ファイヤ〜ボール〜!」


少女の言葉に反応して、杖が光り出したのでした


「やった!成功?」


しかし、喜んだのもつかの間、杖が暴走して、あちこちに火を吹き荒らし
辺りを火の海へと染め上げてしまったのでした


「こら!もっとちゃんと魔法を使いなさいよ!」


それを見ていた人物が、いとも間単に水の魔法で火を消したのでした


「す、すいません・・・師匠・・・」


師匠と呼ばれた人物は、若い女性で両手にジュエルブレスレット、頭には帽子を被り周りから見たら魔法使いと呼べるような格好をしているのでした


「すいませんじゃ無いわよ・・・まったく・・・まあ、怪我が無くてよかったわ」


師匠と呼ばれた人物は、苦笑いをした後、少女に同じ呪文を優しく丁寧に教えるのでした
そんなある日
少女は、師匠に色々な呪文を教えて貰って、大抵の事は出来る様になったのでした
でも失敗は結構するのだけど、一人前としては十分な素質はあるみたいな感じなのでした


「そろそろ魔法試験の準備に取り掛かった方がよいわね・・・」


魔法試験とは、この国の試験で、手にジュエルブレスレットを装備し、
杖を構えて試験官の前で、試験官に言われた呪文を間違えないで出来ると一人前の魔法使いとして認められる試験なのでした
でも、過去にその試験を受けた人物で、何も装備しないで呪文を出せる人物がいました、その人物は、天性の魔法術士と呼ばれ、伝説として残っているのでした


「私も魔法試験、受けられるんですか?師匠」


「今の貴方には、十分問題ないわ?失敗しないように気をつけなさいね?」


「はい!ありがとうございます!」


少女は、早速、魔法試験の手続きと日取りを決めて、魔法の練習をするのでした
魔法試験当日
少女は、魔法試験会場に早々と駆け出していたのでした


「今日、受かると私も一人前の魔法使いになるんだわ!」


少女は、一瞬嬉しそうな顔を浮かると直ぐに戻って、試験会場に行くのでした
しかし、その時、空から暗黒の光がその国を包んだと思うと、一瞬で目の前が真っ暗になったのでした


「ん・・・っは!・・・あれ・・・」


少女は、何故だが傷だらけになっていて、辺りを見渡して驚愕しました
何故かと言うと、さっきまでのどかだった国がまるで廃墟の様に化していたからでした


「一体、何が起こったというの・・・?」


「た、助けて・・・」


その時、師匠の声がしたのでした
少女はそれを聞いて、声がする方へ向かうと、巨大な者が師匠を握っているのでした


「し、師匠!」


「あ・・・よかった生きてたのね・・・きゃあ!」


師匠は、巨大な者に飲み込まれて消えてしまったのでした


「ほう?まだ我の攻撃によって生きている者がいたとはな・・・これで二人目だ」


「な・・・何なの・・・」


「我の名は、この世界を支配する為に蘇った魔王だ・・・!」


「魔王・・・貴方が人類の天敵の!?」


「そうだ・・・この国は、魔法が盛んらしいからな・・・だから壊してやった何もかもな」


魔王は、ニタリと笑うと大声で思いっきり笑ったのでした


「酷い・・・こんな事・・・許せない!」


「だったらどうだと言うのだ?お前ごときにこの我が倒せるとは思えんな!」


「そんなのやって見なくちゃ解らないわ!」


少女は、杖を構え、呪文を言おうとしました


「無駄だ!」


魔王は、手から稲光を作り出すと、少女に向けて打ち出しました


「キャア!」


少女の杖は一瞬で弾かれて、粉々に砕かれたのでした


「どうだ?これで魔法は使えないな!はっはっはっは!」


「く・・・私にもう何も出来る事は無いの・・・このままやられて死ぬだけなの・・・」


少女は、絶望な表情を浮かべました、でも直ぐに開き直ってこう思いました


(でも・・・杖が無くたって出来るかも知れない・・・可能性にかけてみる!)


少女は、手を前に出して気合を溜めると、呪文を言いました


「光の力、疚(やま)しき悪を打ち滅ぼしたまえ!シャイニングスター!」


「馬鹿な・・・杖無しで呪文が出来るだと!?」


この瞬間、奇跡が起こったのでした
少女の手からまばゆい光の光線が発射され、魔王に一直線に直撃したのでした


「ぐはああ!こんな物で、我はやられん・・・やられんわ!」


そう言い残すと、魔王はぱっと消えたのでした


「何とか助かったわ・・・でも、師匠の仇・・・国の仇・・・・私は・・・魔王を許さない!」


こうして少女は、新たに決意を固めたのでした
それからどうなったのかと言うと、少女は立派な魔法使いとなって
勇者と出会って旅立つ事になったのでした・・・




⇒To Be Continued...

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