木漏れ日の神話=メイドと風船=8
作者: 月詠   2009年10月13日(火) 20時15分07秒公開   ID:ov6RKaAr3rc




「きゃあぁ!!」



「つかまってろ!」






樹は私をつかむように抱きしめた



「アリア・アラ!!(空気の翼)」





樹がそう唱えた瞬間


足元がフワッてした



地面すれすれで急速にスピードが弱まり

地面に着地した



「い、今のも魔法?」


「ああ。」


樹は微笑む




「今のはアリア・アラっていってな、低飛行用だ。」


「低飛行用とかあるの?」



「ああ。まだお前は覚えなくてもいい。」


そう言うと樹はゴロンと寝転んだ


「何してんの?」

「寝てるの。」


「それはわかるけど・・・。魔法は・・・・?」


「勝手にしろ。」


「んもー!何で沙羅達の前とそんなに態度が違うのよー!」



「・・・・俺とお前は友達だろ。」



「今の態度のどこが友達なんだー!」




「・・・ナビゲーター召喚してやるよ。」


「ナビゲーター?召喚?魔法って何でもありなのね。」

「文句あるならここで一生過ごすか?」

「お願いしますっ!」




「ショコラ・・・。」




樹の前に巨大な円ができた



そこから影が出てきた



それはみるみる人の形になっていく








『あら?あたしを呼ぶなんてどうかしたの?』







出てきたのは猫耳のメイドさん



私は唖然とする




「こいつは【何でもガイド】に所属中のグイーダ(案内人)だ。」



『ショコラでーっす!よろしくお願いしまーす♪』



か、かわいい・・・


なんか沙羅とは違う可愛いさというか・・・



一言で言うと・・・萌え?


女子が言うくらいなんだからすごい輝いてるの!



『では、ナビを致しますね。えーと、お名前は?』



「あ、柳です。」



『柳ちゃん♪魔法に必要なのは集中力と想像力です。基礎をまずしましょう。』



「基礎?」



『はい♪』


ショコラはどこから出したのかわからない風船を差し出した



『この風船を割るのではなく、破壊してください。』


「は?」



破壊・・・ねぇ・・・


ショコラの手から風船を受け取る



私は耳を塞ぎながら爪で風船を割ろうとした



『それは割っているのと同じです。破壊してください。』


「どゆこと?」



『・・・ヒントを差し上げましょう♪』



ショコラはまた風船を出した



だからどこから出してんのよ・・・



『この風船を塵にすることだけを想像します。』



「塵?」



『はい。つまりバラバラ?』


「へぇ・・・。」



想像・・・




私は目を瞑った







この風船をバラバラに・・・




風船?



風船って・・・



















あ!







「優等生!」
っていつも馬鹿にしてた奴にそんなあだ名の奴いた!

いっつもむかついてたな〜!








うぅ・・・

風船・・・・


あいつ・・・・・・



あいつを・・・・






























破壊・・・




































「!」


寝ていた樹も飛び起きた



「これは・・・?」





『何でしょう・・・。すごく冷たい力を感じます・・・・。』



ショコラは震えていた





「風船を破壊!」


私は叫んだ







パァン!!






風船は破裂した



内側から何かが飛び出すように・・・





「うわ・・・。」



私は飛び跳ねた



「やった!破壊したよ!」



『・・・・。』



「・・・柳。」



「ん?」


「今風船を破壊した力はそのままの意味で破壊魔法って言うんだ。」



「破壊魔法?」


「ああ。魔法には大きく分けて4つある。」



樹は何かやる気を出したのか説明してくれた



〜まとめ〜


魔法に必要なのは・・・
・集中力
・想像力

想像したことを現実世界に押し出すようにする


魔法には大きく分けて4つ種類がある
・破壊魔法(主:攻撃)
・補助魔法(主:治癒)
・自然魔法(主:利用)
・呪縛魔法(主:呪縛)

破壊魔法は破壊することだけを考える

補助魔法はほづれた糸をつなぐように

自然魔法は周りの環境を理解する

呪縛魔法は呪いをかけたい場所に憎悪を注ぎ続ける









まぁ、こんな感じ?





■作者からのメッセージ
〜キャラクター紹介〜

童顔の25歳上。命令を仕事として受け止めている。自然魔法のスペシャリスト。

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集