木漏れ日の神話=戦争=3
作者: 月詠   2009年10月09日(金) 21時40分53秒公開   ID:ov6RKaAr3rc



スゥ・・・



「ん?」



私はいつもどおりこの世界にやってきました



今日その時始めにこの世界で見たものは・・・・











燃え盛る炎でした






「なぁっっ!!?」


何が起こっているの!?

山火事!?

それとも何!?



死亡者確認せよー!/>_<)









「柳さん!」



「あ・・・。」



いつもの白いワンピースを着た沙羅がこちらにやってきた



「逃げてください!ここにいたら危険です!」



「き、危険って・・・。一体何が・・・・?」



「話は後です!」


沙羅は私の腕を引っ張り炎とは逆方向の森へ走った



「ちょっと城へは!?」


「今は戻れません!」


ズリッ・・・!



「うっ・・・・!」


「きゃぁぁぁあ!!」


私達はある小さな崖に落ちてしまった



「痛いです・・・。」



沙羅の白いワンピースが汚れてしまった



「大丈夫?」



私は立ち上がろうとするが力が入らない


「痛っ・・・!」


私はおそるおそる膝を見た



擦り剥いていて血が流れていた



「大変です!柳さん、手当てしますので動かないで下さい!」



「手当て?」


沙羅の手には何も持っていない


「これを巻いてください。」



沙羅はその辺の草から長い笹のような葉を取って差し出した


「こう?」



「あっ・・・・。」



沙羅はいてもたってもいられないようで私に葉を巻いてくれた


「この葉は傷を早めに塞ぐ作用があるんですよ。」



「へぇ〜。」



そういえば段々痛みが・・・





「・・・・・・。」



私は俯く


私って誰かにこんなことされたことあったっけ・・・?



この世界の人はみんな・・・優しいのかな・・・?



あっちよりこっちの方がよっぽど・・・・











「柳さん?」


「うぁっ!?」



やばい・・・ボーっとしちゃった・・・



「どうしたんですか?怖い顔してしまって・・・・・。」



「あ・・・・。」



怖い顔・・・してたんだ・・・・・



「考え事・・・してただけ・・・・・。」



「・・・そうですか。」



私達はその場に体育座りをして沈黙する



「ねぇ、そういえば何でこっちに来たの?」


「あ・・・はい。」



沙羅がこちらを改めて見つめる



「戦争・・・・。」



「は?」



「戦争が・・・始まってしまったんです・・・・。」



「せ、戦争?」


「はい。」



「戦争ってあの戦争?戦う?」



「はい。」


「何で・・・・?」




それを聞いた瞬間ピンと空気が張り詰めた


「え・・・・えと・・・・・。」



沙羅が答えづらそうだったので


「やっぱいいや。とにかく戦争ね?わかった。」



これで片付けた



「なので、柳さんもここに来れなくなるかもしれないです・・・。」



ガサッ!


私は座ったまま飛び跳ねた


「はあっ!?」



「だって、戦争は・・・・・柳さんのような・・・。」



「私のような人は巻き込みたくないって?大丈夫だよ!」



私は思いっきり沙羅を抱きしめてあげた



「柳・・・さん・・・・。」



「大丈夫!私、自分の身は自分で守るから・・・だから一緒にいさして?」


「・・・・・・・。」




肩が濡れた





「沙羅・・・・?」


「うっ・・・・ふぇ・・・・もうちょっとこうしてて下さい・・・・。」


「え・・・・?」



「すぐに・・・終わりますから・・・。肩が濡れているのは・・・気のせいですから・・・・。だからもうちょっと待って下さい・・・・。」



「・・・・・。」



私は無言で抱きしめた



「大丈夫。・・・私も・・・・。」


















































































もっと沙羅の温もりに触れていたいから・・・・・

















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