2人の空 〜2人の始まり〜
作者: 佐々木 里亜   2009年05月25日(月) 19時22分03秒公開   ID:TjDIyMaTPgQ
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「〜っ! 私のバカーーーーッ!! せっかく高木くんが話しかけてくれたのに、私ってば…。あー! バカバカ! 私のバカ!!」


私は自分の頭をぽこぽこ殴った。


「何やってんの?」


後ろから、また声がした。


「た、高木くん……?」


高木くんだ…。しかも、汗びっしょり。まさか、ここまで走ってきたの?!



「さっきはホントごめん!」



びっくりした。まさか、そんなことを言ってくるとは、思ってもいなかった。


「俺さ…いつも面白いものを見つけると、すぐ調子に乗って、人を傷つけちゃうんだよ。そんなに嫌とは思ってなくて……。ホントごめんっ!!」


そんなに気にしてたんだ……。


「いいよ。もう、気にしてないから。私もごめん……。せっかく話しかけてくれたのに、うまく話が続かなくて……」


「べ、別に! あれでいいよ。俺、お前と話したこと、なかったから。あ! そうそう、お前すげーな! こんないい詞、なかなかかける奴いないぜ! お前将来、歌手になるのか?」




Σ(゚◇゚;) ギクッ…





「……ムリ、だよ」


「えっ? なんで?」


「確かに、私の将来の夢は歌手だけど、高木くんにもわかるでしょ? 私、人見知り激しいし、人前に立つのは苦手だし、しゃべるの苦手だし…。それに、人前で歌ったこと、ないっ!!


「じゃあ、歌えば?」


……は?


「い、今から?!」


「うん」


む…


「む、ムリだよ!! そんな恥ずかしいこと」


「えーっ…。じゃあ、耳ふさいでやるから、歌えよ」


高木くんはどうしても歌わせるみたい。



ど、どうしよ…



「ほら、早く! だーれも聞いてないよ」


ああっ! もーいいやっ!!(ヤケです by作者)


「わかった、歌う! 歌ってやる!!!」


高木くんが「にっ」と笑った。それを合図に私は、今日作ったまだ少ししか作ってない、うたを歌う。


「言いたいことが


           うまく伝わらない



伝えたくても



           伝わらない



どうしたらいいの……?



           自分の心は自分のものなのに



傷つくのが怖くて



           自分の心にウソをついた……はぁ……」


「す、すごいじゃん!! 美声〜!……おっと!」


高木くんが叫んだ。


えっ…ちょっ…まさか!!???


高木くんがいたずらっぽく「にやっ」と笑った。


「あ、さ、サイテー! 耳ふさぐって言ったのに!! ウソつき!」


私は高木くんをポコポコ殴った。


「ハハハ! ゴメンゴメン」


笑い事じゃないのに、ホントにホントにほんっっっとうに恥ずかしかったのに!!


しばらくすると、高木くんはこんなことを私に話した。


「俺な、将来プロのミュージシャンになりたくて、この高校を目指したんだ」


えっ! た、高木くんも?!


ココの高校は、音楽の勉強が多くある。だから、私もこの高校に入った。


「俺、いいこと思いついた!」


「えっ…?」


「2人でプロのミュージシャンになろうぜ!」



工エエェ工エエェ(゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚)ェエエ工ェエエ工



「高木くん、私の話聞いてた?!」


「うん」(即答)


ぜ、全然わかってないよ!


「私なんか、なれないよ」


「なーに言ってんの! さっき、歌えたじゃん!」


「あ、あれは……」


「私、きっと…高木くんの足、引っ張っちゃうよ!」


「でも、好きなんだろ? 歌うの」


(うん、好き。大好き! …でも、高木くんの足引っ張りたくない!)


「お前ならやれるよ! 絶対! 俺が保障する!!」


(……本当に? し、信じてもいいの? わ、私なんかがなれるの?)


気のせい、かな。固まってしまった心が、少しずつ、解けていく気がした。


(そう、自分の心は自分のもの……自分でもわかってたじゃない!! 私、自分の心にウソをつきたくない! )


「わかったよ、高木くん。私、プロのミュージシャンを目指す!!」






私は、そう言ってしまったのでした……。





                                                 おわり
■作者からのメッセージ
 はい〜! 夏姫の友達の佐々木 里亜(あーたん)です!
 これ、下書き(自由帳)はすべて、私なんですよね。夏姫さんは演出を手伝ったわけであって、私が書きました。
 それに、中途半端にしちゃいました。また、いつか連載されるでしょうw でも、読みきりにする予定なんで、これで終わりかもですね! あ! 続き書いてくれる人がいたら、せひ、書いてください!(結局、人に頼る)それでは〜♪

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