Rosary−ロザリオ− 第1夜 | |
作者: 飛亜 [Home] 2009年06月29日(月) 21時20分03秒公開 ID:aSw19y4Ft7U | |
教室に入ると大体の人が友達と他愛もない話をしていたり、勉強していたりしていた。 まぁ、オレの中では一番マシなクラスと言えよう。 「なぁなぁ!今日転入生が来るって!!」 ガラッと勢いよく男子生徒が入ってきた。 「転入生?」 「マジ?」 「男?女?」 「どんなヤツだろう?」 「女女!それもかなりの美人らしい!!」 いろんなヤツがその“転入生”に想像を膨らませた。 「アホらし……」 「転入生かぁ〜…、夜神、楽しみか?」 「別に…来たって何かが変わるわけじゃあるまいし」 そう、最初は。 「お前ホントそういうの興味ねぇんだな!一応思春期だってこと忘れてね?」 「思春期とかカンケーねぇと思うけど」 冷めた口調で響綺に言う。 女とかで妄想したりするヤツは単純にバカだと思う。 結局はそんなこと考えたってなにも起こりやしないんだから。 「お前ら席着け―――っ!!」 そうこうしているうちに、担任参上。この担任は毎年学校で行われる「魂の叫びコンテスト」で必ず優勝することで有名な教師だ。 「って…もう噂は伝わっちまったのかよ…早ぇな。まあいいや、今日は転入生が来ている。入れ」 ガラッと教室のドアが開くと同時に、転入生である女が入ってきた。 墨の川の如く流れる黒い髪。血のような真っ赤な瞳。 制服を綺麗に着こなし、制服のミニスカートから出る脚は黒いオーバーニーで包まれている。まさに美脚とはこういうことを言うのだろう。 「転入生の 思えば、これがハジマリで。 今思うと、バカバカしくて。 だけど、 これは、――――。 |
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