意地っ張り子猫シッターさん★Ver6 | |
作者: なぁび 2009年05月25日(月) 20時25分56秒公開 ID:muVbOcHJuVA | |
「はぁ、これで全部と」 とは言いつつもすっかり日も暮れてしまった。 「お疲れ様です、生徒会長!生徒会って大変ですね。これ、李玖先輩1人でやってるんでしょ?すごいね」 えらいえらい、と月は俺の頭をなでる。 「…子供じゃないんだからさ」 …って、そんなことしてる暇ないって!さっさとこいつ帰らせないと! 「あ、えーと、月、もう帰れ。助かったから、ほんと。もう時間こんなだし」 て、いってもただで帰らすのもあれだよな…。 「…これ、今日のお礼!ま、まずくても文句言うなよ!」 なんとなく顔が火照ったのを感じて顔だけそっぽ向けて渡す。 「え、いいんですか?先輩の手作りですよね?」 だからそれがどうした。悪かったな、少女趣味で!お礼にお菓子、やっぱり渡さない方よかっ…。 「ありがとうございます!」 ――…え? 「どうしよう、なんかすっごい嬉しい!先輩の手作り、初めて…わ、写真撮っとく?ていうか冷凍して永久保存しようか?!」 「…え、えいきゅーほぞん?」 「嬉しいです!先輩から何かくれるのとかも初めてだし!」 でも、人に喜ばれて悪い気する奴いないよな。今、なんか知らないけど俺も 素直に、嬉しいんだ。 それから俺は2人で家に帰って…それでもまだ顔の筋肉がほころんでるのが分かる。 嬉しかったんだ。多分今までの人生の中で、いちばん。 それは、李玖だけの secret a little memories☆ |
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